ヨドバシカメラやビックカメラといった家電量販店は、ネット通販に押されて売り上げを落としているとは聞くが、まだまだ客足が衰えているようには見えない。秋葉原のヨドバシAkibaなんて、何も買わなくても見ているだけで時間が潰せる楽しいスポットだ。
でも、店名に「カメラ」とはあるけれど、カメラの売り場の面積が広く繁盛しているかといえば疑問。最近、カメラは完全に趣味のもの。「沼」にはまってレンズをどんどん買ったりする人もいるけれども、ちょっと旅行に出かける時なんかでも、カメラは荷物に含まないという人も多い。
そして、いつの間にか目立つところから消えたものが……。そう、現像の受付だ。
カメラはすっかり趣味のものになった感があるが、それ以上なのがフィルムカメラ。まだ21世紀を迎えたばかりの頃は、誰もデジタルカメラが主流になるなんて予測をしていなかった。
「そういうのも出てきているみたいだけれども、やっぱり画質も荒いし信用できないよね」
……なんて話をしていた時代が懐かしい。
そして、今月からフィルムカメラはさらに遠いものになろうとしている。富士フィルムが多くの写真フィルム製品で値上げをしたのである。その値上げ幅は約3割以上。もはや、フィルムは高級品となったのだ。
近年、インスタントカメラの『チェキ』が再び愛用されるようになり、『写ルンです』も脚光を浴びるようにはなっている。だが、それはあくまで趣味ベース。もはや製造や流通を維持するのが精いっぱいなのだろう。
完全に趣味のものになろうとも、それでもフィルムカメラには利点はある。24枚とか36枚とか枚数が限られているのがそれだ。現在のデジカメに慣れていると、限られた枚数しか撮れない緊張感は、なんか楽しい。
フィルムは値上がりするが、本体は中古ならば安く買える。ひとまず、お手軽なハーフサイズカメラなんてものを楽しんでみるのもいいかもしれない。
(文=昼間たかし)
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