ドラマは不評でもアイドル性はあり!『ラヴソング』ヒロイン・藤原さくらの魅力と“ギター少女”の系譜

 ドラマを見て、すっかり彼女の魅力に取りつかれてしまった私は、6月11日にお台場のダイバーシティ東京プラザで行われた、ドラマの主題歌「Soup」のリリースイベントに参加した。

 整理券配布の1時間ほど前に現地に着いたのだが、すでにかなりの行列ができていた。

 予想以上に若い女性が多い。

 恐らく、同じ女性ならではの、憧れや親近感のような気持ちを感じるのだろう。

 無事にCDと優先エリア入場券を入手し、いったん会場を離れる。

 しばらく時間をつぶして整列時間に戻ると、700番までの整列用立て看板が置かれていた。

 ここのイベント会場には何度となく来ているが、これほどの人数が集まることはまれである。

 11時30分、時間通りイベントが開始。

 まずは、ドラマでおなじみ「500マイル」から。彼女の切なげな歌声が、お台場の夏空の下に響き渡る。実に心地よい。

 MCでは、日差しが強く、かなり暑くなってきた客席を気遣い「水分とってねー」と声をかけてくれる。

 続いて自作曲2曲を披露した後、「福山雅治さんの曲を歌う人生になるとは、なんだか不思議」と言って、ドラマの挿入歌「好きよ好きよ好きよ」、最後に主題歌「Soup」を歌う。

 あたりまえだが、歌っているときは「佐野さくら」に、話しているときは「藤原さくら」になっているようで、その表情の移り変わりが面白い。

 また、ドラマに出るようになって、急にメジャーになった感があるが、それをプレッシャーとは思わず、楽しんでいるようなところに大物の片鱗を感じさせる。

 ライブ後は、CD購入者対象の特典(クリアファイル)お渡し会。この手のイベントは初めてらしく、少しとまどいながらも、元気に渡してくれる。

 一瞬ではあったが、彼女を間近に見ることができた。純粋で明るく、少しだけ照れ屋の女の子なのかな、と感じた。とても感じのいい子だった。

 ドラマの最終回。神代は、さくらに恋をしていたことを認めるが、さくらは一人で生きていく決心をし、神代の前から姿を消す。

 2年後、音楽現場に復帰していた彼は、著作権の承諾を得るためさくらの元を訪ねる。路上でライブをしていたさくらを見つけたが、その傍らには幼なじみの空一(菅田将輝)がいた。

 何のことはない、神代自身も彼女に失恋したのだった。

 これも賛否あると思うが、私はいい終わり方だったと思う。

 少し深読みをするならば、さくらが「独り立ちをしようとした生活」こそが、このドラマでの役柄を表したものであり、彼女が一人で歌い続けるというラストは、ドラマの役柄を離れて、一人のミュージシャン「藤原さくら」として旅立っていく彼女を重ね合わせているのではないだろうか。

 だから私たちは、ドラマの中の彼女だけに想いを残していてはいけない。

 独り立ちした彼女が、これからどんな活動をしていくのか、少しばかりの失恋のような気持ちを抱えて、見届けようではないか。

 ドラマのヒロインも、アイドルも同じ。恋なんてきっと、かなわない方が美しいのだから。
(文=プレヤード)

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