課金なんてしてたのかよ? 『艦これ』不具合に対する返金騒動の謎

1605_kannkore0601.jpg『艦これ』不具合における返金の署名募集ページより

 ほぼ1カ月間、多くの提督が参戦した『艦隊これくしょん~艦これ~』の2016春イベント「開設!基地航空隊」。

 その初期に発生した、不具合をめぐり火種が生まれている。

 原因となったのは、今回から導入された基地航空隊の不具合。本来は、基地航空隊を使用して敵ボスに打撃を与える仕様になっていたのだが、その攻撃力が当初設定していたものより少なく、後段のマップである「ラバウル航空撃滅戦」をクリアできなくなっていたというものだ。

 この不具合を把握した『艦これ』運営サイドは、5月4日にTwitterで不具合が存在することを発表。翌日には、この不具合は解消された。

【参考】艦隊これくしょん -艦これ-」開発/運営公式ツイッター

 クリア不可能になっていたのは、5月3日午前4時から5月5日午前まで。その後、不具合は修正され、多くの提督が海域を突破し最終海域の報酬である新規実装艦・アイオワの入手にも成功している。

 ところが、この2日あまりの不具合に、怒りを隠せない人々も存在した。その中から運営サイドに対して「返金」を求める署名が立ち上がったのである。

 署名サイト「Change.org」に立ち上げられた「イベントクリア不可期間の返金を求め、艦これ運営に改善を求めます!」なる署名では、クリアできない状態だったにもかかわらず、資源を浪費させられたことに怒りの声が綴られている。

 これを立ち上げたのは「艦これにおけるさまざまな事柄の情報収集・分析及び検証を行」うことを謳う「艦これ検証部」なるグループ。

 そのメンバーのTwitterアカウントでは「致命的なバグでイベント開始から緊急メンテまでクリア不可能だったのに、RTA勢含め先行勢になんの補填もないのはさすがに理不尽すぎる」という怒りの声も綴られている。

 26日から立ち上げられた署名ページは、攻略を終えた提督の一部から注目を集めたようだが、すぐに取り下げ。現在は「不明瞭でわかりにくい個所が多かった」として、改めて目的や趣旨を検討するとした文章が掲載されている。

【参考】イベントクリア不可期間の返金を求め、艦これ運営に改善を求めます!

 クリアできないにもかかわらず、多くの資源を浪費させられたことに対する怒りには同情を禁じ得ない。

 だが、ここで気になるのはクリアできない状態にあった期間である。

 当初、5月2日22時のメンテナンス終了と共に開始される予定であったイベントは、メンテナンスの遅れのため延期。実際には3日の午前4時頃からのスタートとなった。

 そして運営サイドが、不具合を発表したのは4日の午前8時過ぎ。

 いったい、どれだけの「提督」がゴールデンウィークのまっただ中に、必死にパソコンに張り付いていたというのだろうか。もし、3日のうちに5つ目の「ラバウル航空撃滅戦」にまで達してたとしたら、熱心というよりはゲームのやりすぎとしか思えないのだが……。

 ネット上ではこの署名をめぐって、さまざまな意見が記されている。だが、そこから見えてくるのは「そんなことしていて、ゲームそのものを楽しめているのか」という疑問だ。

 ゲームには、さまざまな楽しみ方がある。けれども『艦これ』は、眉間に皺を寄せてクリアするタイプのゲームではなく、艦娘やら史実に妄想しながら、まったりと進めていくものなのではなかろうか。

 そもそも「返金」に対して「課金なんてしてたっけ?」という疑問が浮かんでしまう署名。こんなことする暇があれば、グッズを買うなりカレーを食べるなりして、ゲームの更なる繁栄に貢献したほうがいいと思うのだが、いかがだろうか。
(文=三途川昇天)

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