『ドクター・フー』のキャラクターが使い放題！ BBCがゲーム作成サイトで才能発掘!?

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　また、BBCは以前から子供向けのプログラミング学習ゲームサイト「Doctor Who: The doctor and the Dalek」や、12歳以下に向けたゲーム作成支援サイト「Technobabble」を開設・運営しており、13歳以上を対象にした今回の「Mixital」は、これらのスピンオフ企画であるとも言えそうだ。実際、「Technobabble」で子どもたちが作成したミニゲームは25万もの数にのぼっているという。学校教材にも使われているとはいえ、もの凄い数である。

　まさに“IT教育先進国”のイギリスの充実した公教育を物語る話題であり、産業振興基金「Nesta」の調査によれば、すでに国内の小学生の80％が何らかのデジタルコンテンツの作成を行なった経験があるということだ。義務教育でのIT教育は日本でも目下の議題となっているが、一足も二足も先を行くイギリスでは着実に成果を実らせているようだ。

■IT産業の女性従事者の少なさに懸念

　この「Mixital」の開設と機を同じくして、イギリスのIT系人材企業「Tech Partnership」は今後10年間（2014年～2024年）の国内IT業界の動向を予測したレポートを発表している。それによれば、

・ITスペシャリストの数が現在の120万人から160万人に増加する。
・特にプログラマー、IT開発者、ウェブデザイナーは40％増加する。
・ビデオゲームの年間発売タイトル数は25％増加する。

　このようなレポートを見せられれば、もはや労働者階級の子弟はとりあえずIT業界を目指すしかないとさえ思えてくるが、気になる懸念材料もあるという。それはIT業界での女性の占める割合の少なさだ。

　英国雇用・技能委員会（UKCES）の調査によると、IT産業の女性割合はなんと2002年以降ずっと減少しているのだ。2002年度は33％あった女性の割合が、2015年度は26％まで減少してしまっている。他業種での女性の割合は当然50％近くあるので、IT産業だけが極端に低いことが明らかになり、しかも年々微減しているという見過ごせない事態となっているのである。

　したがって今回の「Mixital」も女子ウケを狙っている側面もあるのかもしれない。それもあってか、このサイトを利用したコンテンツ作りは、タブレットなどの携帯端末でも支障なくできるように設計されているようだ。

「今の10代の子どもたちは日がな一日、タブレット端末で何かしています。このサイトを活用することで、タブレットを使うことがもっとクリエイティブなものになりますよ」と前出のウィルソン氏は語る。IT産業が拡大を続けるイギリス社会が、今後どのような産業構造を形成するのかにも注目が集まる。
（文／仲田しんじ）

・BBC
http://www.bbc.com/news/technology-34199801

・「Mixital」
https://www.mixital.co.uk/

・Computer Weekly
http://www.computerweekly.com/news/4500248116/Number-of-women-in-digital-drops-to-26

 
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