「奴隷貿易」を題材にした歴史教育ゲーム内の“奴隷テトリス”に非難轟々!“釈明文”と共に修正版が再リリースされる

■同社「我々はこれまで以上に閉鎖された社会に向かっている」

 同社代表はこのミニゲームで気分を害した人々に謝罪すると共に、この“奴隷テトリス”が決してゲームの重要な部分ではないことを強調している。したがってこの部分が問題になるのであれば、削除した修正版を出すことにやぶさかではなかったということだ。

 配慮が欠けていたことについては素直に謝罪しているものの、これほど長い文章を寄せたということは同社にもいくつかの主張があるからにほかならない。奴隷貿易は過去に実際にあった歴史上の出来事であり、このゲームによりそれがいかに非人間的なものであったのかが改めて理解できるはずだという。確かに、奴隷を“積荷”として扱い効率的に船倉に収納するノウハウを記した当時の史料などは残っていることから、この“奴隷テトリス”のミニゲームにも歴史教育の側面がまったくないわけではないだろう。

 長い釈明文では、ゲームの内容に直接関係がないと思える社会的な広い観点からも、いくつかの指摘がなされていて興味深い。その中には今のネット社会の閉鎖性に警鐘を鳴らす主張も含まれているのかもしれない。

「我々はこれまで以上に閉鎖された社会に向かって進んでいます。そこでは気分を害するものや物議を醸すものは一切望まれていません。そういうものはメインのテーマよりも、人物攻撃などに焦点を当てた抗議を引き起こし、オープンに話し合うことができなくなるのです」(サイモン・ニールセン氏)

 ゲームの話題から論点は大きく膨らみ社会批評にまで及んでしまった同社の釈明。論点をズラしていると受け止められかねなくもないが、少し考えさせられる部分もあると感じた次第だ。
(文/仲田しんじ)

【参考】
・Games Industry
http://www.gamesindustry.biz/articles/2015-09-03-serious-games-pulls-controversial-slave-content-from-steam

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