「妹分ユニットの方が勢いがあった」!? 停滞中のアフィリア・サーガ、新メンバー加入で今年こそブレイクなるか？

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■新メンバーが既存メンバーに与えた“アフィリアの風”

先輩メンバーのリハーサルを真剣に眺めるモエとモモコ。新メンバーお馴染みの光景だ。

　なかなか頼もしい新メンバーのモエとモモコ。リハーサルでも、先輩メンバーのステージを眺め、音楽に合わせながら、手の振りをマネしている姿も見られた。

　そして、いよいよ本番。新メンバーの初披露は、1部「トキ☆メキ☆魔法術」だった。新メンバーにしては堂々とMCをこなすモエとモモコ。特にモエはステージ上でも、大先輩の初期メンバー・コヒメと身長論争を繰り広げるほどだ。一方、歌唱では、研究生として1年間のステージ経験を積んだモモコは自分の魅せ方がうまい。他方、モエはその点はこれからだが、一生懸命さが伝わってくる。

1部のMCでは、大先輩のメンバーであるコヒメを相手に、背の高さを競ったモエ。

　新メンバーのこうした上昇志向は、既存メンバーにも刺激を与えているのか、1部のMCでは既存メンバーが珍しいこと話していた。今年10月からは放映が始まるアニメ『対魔導学園35試験小隊』の主題歌を担当するアフィリア・サーガ。書店では原作ライトノベルが平積みとなっている人気作だ。それに対し、ユカフィンは「取材で1番うれしいことは何か聞かれ、『同期のアイドルグループが消えていく中、長く愛されていることですかね』と答えていましたが、安定して長く愛されているけど、（人気作の主題歌を歌うことで）ブレイクしたりして！」と発言。コヒメも「ブレイクしたい！」と意気込む。安定して愛され、長く続けていくことも“アフィリア・サーガ”というブランドとして大切なことだが、長い歴史の中で、モーニング娘。の“黄金期”と呼ばれるような、全盛期が1度は来てもらいたいものだ。

　しかも、この日のワンマンライブでは、アフィリア・サーガの世界観の新しい見せ方も示してくれている。ライブハウスで行われた今回は、ここ最近続く“アフィリア王国”の物語を見せる“濃い演出”は一切なく、歌たけで盛り上がろうというものだった。しかし、見どころのひとつ、15分強のメドレーでは、ひとつの曲が終わろうとすると、余韻を待たず、すぐに新たな曲が始まる。そのノンストップで曲が駆け巡る感覚は、音楽が奏でられる時空を次々に遷移しているかのようで、まさに“幻想時空の魔法術”と呼べるだろう。魔法に魅せられたファンは全力でオーイングやミックス、コールを叫び、時にはメンバーと一緒に歌う。音楽の魔法によって、そこにはメンバーとファンが紡ぐ笑顔のエネルギーが溢れていた。“濃い演出”がなくとも、彼女たちはもともと“魔法”を持っているのだ。

　さて、このアフィリア・サーガの魅力は、どうすればより多くの人に知ってもらえるのだろうか。

　プロデューサーの志倉千代丸氏は、ワンマン終演後に「メンバー、スタッフ、お客さんが一丸となって次のステップ目指そう！それには大きな目標が必要なんだ！やっぱ武道館だよ…武道館行こうぜぇ！」（7月18日の志倉千代丸氏のTwitterより）と語ったらしい。

　初期のアフィリア・サーガには、「アニソンを歌いたい」「アニサマに出たい」というグループとしての目標があった。しかし、それが叶ってしまった今は、「個々の活動を頑張りたい」と語るメンバーが増えた。ここ最近、アフィリア・サーガの勢いが停滞していると感じる背景には、メンバーが一丸となって目指す目標がなくなってしまったからかもしれない。

　アフィリア・サーガは、この停滞している現状を変えられるのか。そのキーとなるのは、まさにやる気に満ちあふれた新メンバーのモエとモモコしかいない。2人が巻き起こす新しい“アフィリアの風”に期待したい。
（取材・文／桜井飛鳥）

■先輩メンバーによる新メンバーの評価は？

ステージデビューを果たした2人。モモコは慣れていそうだが、モエは緊張したおもむき。

　既存メンバーは新メンバーのモエとモモコをどう思っているのか。その胸の内を聞いた。

ルイズ･スフォルツア
　かなりやる気に満ちあふれていて、振り付けを教える前に動画を見て覚えてきたんです。飲み込みも早いので、この夏の「TOKYO IDOL FESTIVAL 2015」や「＠JAM EXPO 2015」にも出たいと言っているので、今が頑張り時だと思います。彼女たちには期待しかしていないですね。

コヒメ･リト･プッチ
　ももきゅん（モモコ）はステージ慣れをしていて、表情の作り方も上手でキラキラ輝いているので、すごくかわいいです。モエちゃんは身長が私と同じくらいだと思います。だから、厚底靴を履けばモエちゃんより大きくなれると思うのでチャンスですね。ナナちゃんが入ってきたときも、厚底靴を履いたら勝てると思っていましたが、ナナちゃんは私服で厚底靴をよく履くので、私が厚底靴を履いてもプラスマイナスゼロだったんです。

ユカフィン･ドール
　これまでの新メンバーは「早く追いつきます」という謙虚な子が多いのですが、2人は「ルイズさんとユカフィンさんをすぐに追い越します！」と言ってくるので、すごいです。そういうメンバーが入ってくることで私たちも刺激を受けて、また新たに長く続いていくグループになっていくと思うので、刺激を受けて頑張ります。

ミク･ドール･シャルロット
　即戦力になるメンバーが入ってきたという印象です。まだ2人がどんな子なのかはこれから分かっていくと思いますが、すごくやる気があり、かわいいし、頑張り屋さんなので、どう成長していくのか楽しみ。アフィリア・サーガが変っていくのかなと思います。

アヤミ･チェルシー･スノウ
　モエちゃんは六本木店で一緒に働いていています。お店に入ってきたときも「アフィリア・サーガに入りたくて入りました」と言って、びっくりするくらい、すごくやる気に満ちあふれていました。「サーガさんは、どんな感じですか？」とたくさん聞いてくれる子で、入りたい思いが伝わってきていたので、メンバーになれて私もうれしかったです。けっこうグイグイくるタイプですが、芸能界では必要だと思うので、どんどん前に出てきて成長して欲しいですね。

マホ･ソット･ボーチェ
　2人ともよくダンスも覚えてくるし、やる気もすごく感じます。元気いっぱいの感じもいいですよね。だから、また新しい感じのアフィリア・サーガになるのではないかと思います。

レイミー・ヘヴンリー
　ものすごく向上心が高くて、努力家で、一日でも早く、一曲でも早く、メンバーの一員として頑張りたいというのが日々伝わってくるので、本当に偉いですね。これからのアフィリア・サーガは、彼女たちが引っ張っていくのかと思います。

アリス・ローゼン
　ももきゅんは六本木店で一緒に働いているので、親近感があり、同じオーディションを受けて入ったので、同期みたいな感じですね。2人とも私たちにないハングリー精神が旺盛なので、そこをマネしていきたいです。

ナナ・ドロップ・ビジュー
　まだ、先輩メンバーになる実感がないのですが、お互いに切磋琢磨して、よいグループになりたいです。モモコさんとは最初は研究生として一緒に頑張っていたので、ここまで頑張ってアフィリア・サーガに加入してくれたのでうれしいです。ライバル心はちょっとありますが、自分も頑張らなきゃと思います。

ラブ・ベリー・ジャンヌ
　新メンバーは同じチームで振り移しをしていますが、すごく覚えるのが早くて驚きました。後輩メンバーですが、ライバルという感じです。Stand-Up! Heartsで一緒に練習していたので、同期という感覚が強くて、一緒に成長してグループを盛り上げられたらいいな。

ミュナ・シュリータ
私がほわほわしたタイプなので、グイグイくる新メンバーにはけっこうびっくりしています。でも、私もStand-Up!Hearts出身で、ももきゅんとは一緒にレッスンをしていたので、後輩というよりも一緒に頑張っていく仲という感じですね。

■アフィリア・サーガ3rdアルバム『Realism』
2015年8月26日発売
通常盤 2,800円（税抜）CD
DVD付盤 3,500円（税抜）CD+DVD
豪華盤 8,000円（税抜）2CD+2DVD+α
アナログ盤 3,500円（税抜）

アフィリア・サーガ「Realism」特設サイト
http://stand-up-project.jp/3rdAlbum.html

 
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