【モノブライト出口博之の特撮自由帳(9-2)】
オワリカラ・タカハシヒョウリ×モノブライト・出口博之『ウルトラマン』まみれの特撮対談!<後編>
2017.04.27
■「少し年齢を重ねて、(阿久悠さんの)詞がやっぱりすごい格好いいなと気づいて」
タカハシ 面倒くさいなと思いますけど、そもそも特撮好きはこだわる人が多いですよね。
出口 同じ特撮好きでも、好きな対象が違う人と飲むと、話がすげえ盛り上がるときと、すげえかみ合わないときと、両極端になりがち(笑)。だから特撮好きでよかったなと思うんですよ、色んな人がいて、いろんな話が楽しめるものと出会えてよかったなと。あと自分の場合は音楽がやっぱりかなりのウェイトを締めていて。影響を受けているというか、今の自分とは切っても切れないものがあるというか。
タカハシ それは俺もそうですね、やっぱりTVでやっていた特撮ソングが最初に触れた音楽だったりしますから。
出口 「コロちゃんパック」(絵本とソノシートなど音楽ソフトがセットになった幼児向け書籍)とか?
タカハシ それは買っていなかったですけど、特撮主題歌が収録されたカセットテープは買っていました。特撮ソングを聞いて育ってきたというのは間違いないです、いまだに自分の中に脈々とありますね。
―― 「かえせ!太陽を」(映画『ゴジラVSへドラ』)以外に、印象に残っている楽曲はありますか?
タカハシ ウルトラマンシリーズだと『ウルトラマンレオ』が一番好きでした。子どもの頃から格好いいなと思っていたんですけど、少し年齢を重ねて阿久悠さんのことを知ってから、詞がやっぱりすごい格好いいなと気づいて、より好きになりました。子どもだましではない、ちゃんと普遍性があって、メッセージ性の高い歌詞を、ウルトラマンシリーズでは書き続けられてきたんだなと思って。
―― アニメ『宇宙戦艦ヤマト』(「宇宙戦艦ヤマト」「真赤なスカーフ」など)も、阿久悠さん作詞ですものね。
タカハシ あ、そうなんですか! 特別、難しい言葉はどこにも使っていないんだけど、すごく印象的ですよね。『ファイヤーマン』(73年、日本テレビ系)の主題歌も阿久悠さんなんで、めっちゃ好きな曲ですね。
出口 ああ、『ファイヤーマン』もいいよね。
タカハシ 自分がやっている「科楽特奏隊」というバンドも、もともとは『ウルトラマンレオ』をカバーしよう! というところから始まっているんですよ、あの格好いい曲をロックでカバーしたら格好いいんじゃないかと。
出口 あ、そうなんだ!
タカハシ レオの前期のOP(曲名は作品名と同じ「ウルトラマンレオ」。同じく作詞担当は阿久悠)は俺の中では金字塔ですね。あとは『怪奇大作戦』(68年、TBS系)の「恐怖の町」もめっちゃスキですね。あの辺を、ロックでやったら格好いいんじゃない? と。
出口 「恐怖の町」は俺がDJやるときによくかけるね。あの曲は「かえせ!太陽を」と曲同士がすごい仲良しだから。
タカハシ ああ、ベースラインがめっちゃ似ていますものね。最高ですよね。