『夏の色のノスタルジア』読ませるストーリーとエロの傑作!減少しつつあるシナリオゲーでエロゲー界に一石を投じる
2014.12.18
■『夏ノス』は新たな挑戦が詰まった一作
――本作は、どういったファンにプレイしてもらいたいですか?
恋純 昔はシナリオゲーといわれる読ませる作品が多かったのですが、最近は少なくなってきています。そんな中で発表するシナリオ重視のタイトルなので、エロゲーファンはもちろんですが、ライトユーザーといわれるファン、それから美少女ゲームに触れたことのないファンにも楽しんでプレイしてもらえる作品を目指しているんです。広いファン層にプレイしてもらって「これ、ちょっと面白いんじゃない?」と言ってもらえたらうれしいですね。
――最近は萌えゲーや抜きゲーに押される形のシナリオゲーですが、勇気がいる決断だったのでは?
恋純 どうなんでしょう? 毎回同じテイストの作品を作っても仕方ないと思っていますし、僕自身も新しいことをするのが好きなので、勇気がいるかと言われたら……(笑)。
――ちなみに特典は何を考えているのでしょう?
恋純 今考えているのが予約特典として原画集。絵にこだわらせていただいていますので、そこは楽しみにしてもらいたいなと。それからPSD画像を収めたディスクも特典として用意しました。
――PSD画像データディスクには、どのようなものが収録されるのでしょうか。
恋純 元データ的なものをつけられたらなと考えています。デジタルコンテンツに通じているユーザーさんが多いですので、容量の大きなCGを特典としてつけたいなと思っているんですよ。ただ、データが大きすぎて、たくさんは無理というジレンマもありますけれど。
――OP主題歌は、霜月はるかさんが歌われるそうですね。
恋純 こちらは、よくある美少女ゲームソングとは異なるオープニング曲ができました。今回はやはり世界観を重視した作品ということで、雰囲気があるというか「そう来たか!」と思ってもらえる、ゆったりとしたメロディ。まずはこのOPからゲームの世界に浸ってもらえればと思っています。ムービーをYouTubeで公開中ですので、ぜひ一度見てほしいです。
――今回は原画もシナリオも新しい挑戦が詰まった一本となりますが、それでいて古くからのMOONSTONEファンとしてうれしいシリアス作品といった感じでしょうか?
恋純 以前はシリアス路線もやっていましたので、昔から応援してくれているユーザーさんにも受け入れてもらえるかと思っています。それに、普段はあまりシリアス系の作品をプレイしないユーザーさんでもこの機会に挑戦してみてくださいということで。新しいといえば、我々は毎回、CGを動画的演出で見せていく手法を使っているのですが、今回は「人の感情を色で表現する」といった部分にチャレンジしていますので、そういったCGの見せ方にも注目してほしいですよね。この業界は進化していないようで微妙に進化しているんですよ(笑)。