今年も来年もアニメはMX! 今年もアニメ攻勢がすごいTOKYO MXの年末年始特番、そして2016年について聞いてみた!!

2015.12.28

TOKYO MX「年末年始 2015-2016特設サイト」より

 東京……いや関東中のアニメファンがお世話になっていて、頭が上がらないテレビ局といえば、9チャンネル=TOKYO MX。再放送も加えれば週に60本前後ものTVアニメを放送し続けている通常放送に加え、2015→2016の年末年始も例年に劣らず、人気TVアニメの一挙放送や特番放送が多数控えている。

 そこで今回は、注目年末年始アニメ特番の概要、そしてなぜこんなにもTOKYO MXはアニメに対して手厚く情熱的なのか? そこんところを、TOKYO MX事業局次長兼アニメ事業部長の尾山仁康氏に伺った!

■デジタル化、そして『ハルヒ』で深夜アニメが元気になった06年
―― TOKYO MXは2015→2016も年末年始特番が目白押しですね。

尾山 その前に、最初に前提をお話ししたいんですが、弊社はここ数年で急にアニメの放送が増えたわけではないんです。その事情からお話ししてもいいですか?

―― キッカケはデジタル放送に切り替わってからですよね。

尾山 そうです。加えて、弊社がアニメに着手、力を入れはじめた背景に、元日本テレビの細野邦彦(現TOKYO MX顧問)というプロデューサーがおりまして。その細野が「アニメをやれば勝てる(視聴率が取りやすい)」と、06年から話していたんです。ちょうどそのころ、在京キー局のアニメ本数が減少傾向にありましたから、勉強会を開いてアニメを勉強するようになって……この勉強会は10年続いて、今でもやっています。

―― 06年というと、『涼宮ハルヒの憂鬱』もあって、深夜アニメが元気になりだしたころですね。

尾山 『ハルヒ』も弊社で放送していましたが、増え始めたころでしたね。またTOKYO MXが開局(1995年)したてのころはニュース番組が中心でした。これは絶対に必要で、今もしっかりやっていますが、より多くの人にMXを見てもらうためには“視聴習慣”――フジテレビさんなら『サザエさん』、テレビ朝日さんなら『ドラえもん』があるように、“毎週○曜日はこれ”と、視聴者の方の視聴が定着するような作品を放送することが必要であると。そういった戦略でアニメを放送してきたんです。どうせやるのならとことんやろうと、1本2本ではなく、夕方と深夜、2段3段構えでアニメを放送していこうとなったんです。これは、おいしいラーメン屋も一軒では流行らないけど、2軒、3軒と固まっていると流行り出したりしますよね。

―― “ラーメン屋通り”みたいに認知されて、人がくるようになったりしますよね。

尾山 そうですそうです、そうやって固めていこうと考えたんです。加えてデジタル化して弊社は“チャンネル9”となって認知度が上がったこと、スカイツリーから送信することで環境もよくなりました。あわせてSNSなどでのアニメの実況やリアルタイム検索も追い風になりました。それぞれのアニメのタイトルで検索すると、実際弊社は圧倒的に多いですからね。加えて、キー局にはできないような編成プログラムを仕掛けられることもあって、「一挙放送」ができるようになったんです。

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