『彼方のアストラ』シャルスの本心がエンディングで暴かれる? #07

2019.08.15

TVアニメ「彼方のアストラ」公式サイトより

 マンガ大賞2019大賞受賞作品、待望のアニメ化!期待のサバイバルSF『彼方のアストラ』第7話が放送された。

07 「PAST」
 惑星イクリス到着を前に、B5班に衝撃が走る。シャルスはもともとケアード高校の生徒ではなく、惑星キャンプの直前に転校してきたというのだ。なぜ、シャルスは転校生であることを不自然に隠していたのか? 今明かされるシャルスの出自に、カナタたちは……。

 シャルスはいったいどんな秘密を持っているのか。刺客はやっぱりシャルスだったのか。先週から続きが気になって仕方がなかった。

 惑星キャンプの直前に転向してきたというシャルス。ではなぜそれを隠していたのか。その理由を話したくない理由は彼の出自に関わることだった。彼の生まれはヴィクシアという、王政が残っている唯一の国。彼はそこの貴族の生まれだという。生まれ育った国を出たのはそれなりの理由があり、まだ心の整理がついてないがゆえに皆に自分の過去を放すのは憚られたのだという彼の説明。

 B5班の面々は素直にそれを信じたが、まだシャルスには秘密があるように感じる。幼馴染を失うことになった自分の出自。セイラという幼馴染がいたことは間違いではなさそうだ。自分のことを話した後の班員の態度を喜んでいた彼の表情や気持ちには、嘘はなさそうだ。素直に話を信じるのが一番良いのだろう。

 班内のわだかまりが解けたところで、次の惑星イクリスに降り立つときがきた。しかし今回の惑星は今まで訪れたところとは違い、回らない星だった。つまりずっと同じ面が太陽に向かっており、向かっているほうは灼熱の死の世界で、反対側は極寒の地となっている。彼らが離陸する場所は合間のベルト地帯ではあるが食料や食べ物は調達できるのだろうか。

 不安を抱えつつ上陸したところ、奇妙な生物たちが多いイクリス。途中、謎の生物に機体が襲われ不時着を余儀なくされる。機体の点検をしたところ、普通の飛行はギリギリ可能だが宇宙飛行は行えなくなった状態であることが判明した。

 班員を絶望が襲う。人一倍帰りたいと口にしていたキトリーはパニックに陥りザックに当たり散らすが、そうしたところで機体の損傷は直らない。皆が絶望をし、事実を受け入れる事が出来ないままでいるがこの惑星でいきていくなら腹ごしらえは必須。皆明るさを装って探索を始めるのだった。

  その探索の中で見つかったのはアストラ号と全く同じ型の船体。経年劣化も大きくずいぶん前からこの惑星にいるようなその姿に、衝撃を隠せないメンバー。カナタ、ザック、ウルガーの三人が船内に入ってみると、電源は生きていた。しかし人がいる形跡はなく、メイン部分の機体の損傷が激しいことが分かった。

 船内を調べている間にある可能性に思い至る。全く同じ機体ならこの船にも人口冬眠装置が設置されているはずだ、と。かくして装置を発見する面々。その装置は12年前に作動していた。つまり、誰かがいる。

 カナタは意を決して中の人物を起こすことに決める。中にいたのは女性だった。彼女はなぜこの惑星に一人眠っていたのか。なぜ同じ形の船が出会ったのか……。

 ところでエンディングで船内を映した写真が表示されるあれって、班員の誰かひとりが撮っていて、それが毎週変わっていたと気づいた。今週はシャルスが撮ったようで、写っているのは彼が好きな生物たちの写真ばかり。 

 だけどラストのショットは遠くからアリエスを写した。幼馴染のセイラとアリエスが似てると言っていたり、アリエスに気があるそぶりをしていたのが、ここで核心に変わった。本編とは違った意味でドキっとさせられた。細かいところまで素晴らしい。いままでのエンディングも全部見返したくなるすばらしい演出だ。
(文=三澤凛)

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