『彼方のアストラ』殺処分…?犯人は一体誰なのか?疑心暗鬼になる不穏な船内の第3話

2019.07.18

 マンガ大賞2019大賞受賞作品、待望のアニメ化!期待のサバイバルSF『彼方のアストラ』第3話が放送された。

#03 「METEOR」
 通信機を壊した犯人がこの中にいる――。カナタはメンバー一人一人に疑いの眼差しを向けるが、証拠となるものは見当たらない。猜疑心に苛まれながら、ついにメンバーに事実を打ち明けるカナタ。誰もが混乱に陥り、疑心暗鬼になる中、アストラ号の壁が突然爆発する!

 あれ? OPがあるぞ……!? いままでOPなしで始まってたのは尺の都合だったのか。

 通信機を壊した犯人がいるかもしれない、とのことでカナタがそれぞれを観察し始める。3話目にしてまた改めてキャラのおさらいという感じだが、今回はかなりカナタの主観が含まれている。

 特にシャルスと対面した際が顕著だった。頭が良くて動植物に詳しく優しく顔がいいシャルス。男性からしたらやっかみの対象になるのだろう。「なんだこいつ、ムカツクな」とスペックだけであれば犯人ではなさそうなのに、ムカつかれてしまう。今回も困ったメンバーには率先して声をかけて顔をキラキラさせたり、謎の食材で美味しそうな料理をふるまったり、何かあれば率先して動いたりと、見た目だけでなく中身もかなりイケメンっぷりを発揮していた。

 2話までの間でそれぞれの人となりが分かってきたが、口数の少ないウルガーとユンファについてはまだまだ謎が多い。特にふたりとも自分のことを語ろうとも、仲間同士で率先して仲よくしようという行動は見られない。ピンチのときはさすがに協力はしてくれるが、何を考えているかは未だ謎。

 ユンファは二言目には「ごめんなさい」と、特に謝る必要がなくてもつい謝罪してしまう女の子。一瞬だけあった彼女の回想からすると、過去母親から言われていた事が関係しているのだろうか。

 今回はもうひとりのウルガーに焦点が当たる。次の惑星まであと少しということで、皆で雑談している際に、アリエスが転校してきた時期とフニがキトリーの家に養子に来た時期が近いということが話題になる。両親が亡くなり、施設に預けられた初日の夜に立ち聞きした話、というのをポロリとこぼしたことから事態が発展した。

 フニが聞いた言葉は「ビーゴ いっせい さっしょぶん」。これは「B5班に入れて殺処分」ということではないかとカナタが言い出したことにより、カナタとザックは通信機を壊した犯人がこの中にいるかもしれないことを皆に告げる。

 メンバー間はかなりパニックに陥るが、誰もかれも自分ではないと言い張る。そんな中、まるでタイミングを計ったかのように機内で爆発が起こる。この爆発で重力装置が壊れ、新し惑星の引力に引っ張られ衝突が避けられない事態に。衝突まで残り9分という短時間で、彼らは窮地を脱できるのか。

 毎回1話の中でも前半に伏線を貼り後半に回収、または謎を残して次週以降に持ち越しになっているのだが、細かい伏線は毎回ルカの台詞にある気がする。先週はルカが見つけた槍がフニを救ったし、今回はルカが最初に得意げに使っていたグルーガンがみんなの命を救った。目立つキャラだから特にそう思うのだろうか。犯人説でただの勘だけでいうならルカ・フニ・シャルスあたりが怪しい気がする。

 たったの9分間でそれぞれが出来ることを最大限に行ったおかげで、危機は回避でき彼らは無事次の惑星にたどり着くことができた。それもこれもウルガーが忍び込んでいた未確認生物を打ち抜いてくれたから。銃が100年以上も前に撤廃されているというこの世界で、なぜウルガーは銃の腕を磨いていたのか(本人曰く独学とのこと)。そして倉庫から彼が持ち出していたのが銃だったこと。なぜ倉庫に銃が入っていたのか。なぜそれを見つけて確保していたのか……。謎ばかりが深まるアストラ号内部。次週は一体どんなことが起きるのだろうか。
(文=三澤凛)

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