『ラブライブ!』の穂乃果ちゃんに似たエアードールと1週間暮らしてみた

2016.09.07

 いつものように会社で仕事をしていると、上司に呼びだされた。「これ、膨らませといて」と手渡されたのは、某アイドルアニメのキャラクターに酷似したエアードール。戸惑いながらも空気を入れていくと、徐々に人の形を成していく。初めて触れるエアードールに驚きを隠せないのを見透かされたのか、上司に持って帰っていいよと言われた。ただ、もらっても邪魔だし、急な来客もあり得るし……と断ろうとしたが、ふと思った。

『空気人形』のぺ・ドゥナの如く、エアードールを一生懸命に愛してあげれば、神様はこの人形に命を与えてくれるのではないか? 日本には八百万神がいるのだから、きっと物好きな神もいるだろうということで、ありがたく頂戴した。

 家に帰って、さっそく命を吹き込む。会社では電動式の空気入れを使ってぷくぷく膨らませていたが、そんなもの家にはないため直接マウストゥービニール。ちなみに、この人形、へそではなく背中に空気穴があるので、これはこれで噛んでるようで猟奇的な構図にも見える。

 息を吹き続けるが、驚くほどに膨らまない。電気が欲しい。30分後、息切れしながら見上げると、そこには昼間に会社で膨らませたエアードールがいた。

 とりあえず、素っ裸はかわいそうなので、何か服を着させてあげようと、タンスを開けてみるが着古したヨレヨレのシャツと短パンしかない。

 アメリカの格言に「裸の女性がまとう男物のシャツは、占領した砦に掲げられる旗のようなものだ。(A man’s shirt on the naked female body is like a flag on a conquered fortress.)」というものがあるが、これはあんまりだ。

 ほかに何かないかとタンスの奥底を探ってると、メイド服が出てきた。

 なんだか『空気人形』っぽくなった気がする。とりあえず、この娘に名前をつけよう。エアードールと乾いた名前で呼んでいてもしょうがない。映画でぺ・ドゥナは「のぞみ」だったので、この子も「のぞみ」と呼ぶことにした。

 せっかくなので、この晩一緒のベッドで添い寝してみたが、シングルベッドで2人寝るのはそもそも狭いし、のぞみのビニールの感触が心地悪い。そのせいか、この日の夢は「白い大蛇に締め殺される」という内容だった。……これ、お告げ?

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