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『東京コスモ』やコマ撮りの高校生が話題だった昨年 今年の自主制作界隈は果たして?

2016.01.14

■話題となった高校生のコマ撮り そして卒制展の幕開けを飾る大学の注目作品 


『故障中』(Mozu)

 一方で昨年は、学生は学生でも大学生や専門学校生ではなく、高校生の作品が脚光を浴びた年でもあった。コマ撮り作品『故障中』よりも先に、Twitterで話題となりtogetterにまとめられた「高2男子が趣味で作るジオラマが凄すぎると話題」や、デイリーポータルZに掲載の記事「本物? 天才高校生の作るジオラマがスゴい。」などで拡散されていたのを覚えている人もいることだろう。


カロリーメイトCM『見せてやれ、底力。』篇 メイキングドキュメンタリー

 早くも進学後が楽しみになってくる出来だが、このほか高校時代に話題となった例では、黒板アーティスト・れなれなを思い出す人も多いに違いない。昨年1月に学校でコッソリと黒板に描いた『アナと雪の女王』のツイートが大反響となり、同4月に刊行の『過ぎ去りし王国の城』(宮部みゆき/KADOKAWA)の装画に抜擢、さらに同10月からオンエアされたカロリーメイトCM『見せてやれ、底力。』篇では、34名でコマ撮りパートを制作するという展開になった。


『愛をこめて』(水谷汐里)

 最後に大学生の作品を紹介して終わりにしたい。この『愛をこめて』は、名古屋学芸大学の1年次に制作された作品。ICAF(インター・カレッジ・アニメーション・フェスティバル)2015でも選抜され、上級生の作品とともに上映されている。卒業までの間、どれだけの作品を制作することになるのか、どのような作品が完成することになるのか気になるところ。


『皆川てるおの手紙』(後藤千尋)

 そしてこちらの『皆川てるおの手紙』は、3年次の制作である。昨年、第13回インディーズアニメフェスタで大賞<三鷹市賞>を受賞。作者は武蔵野美術大学の在籍なので、新作は卒業制作展で見られるのではないだろうか。また、学生以外の自主制作からも話題を集める作品が出てくるのかどうか。今後も期待していきたい。
(取材・文/真狩祐志)

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