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秋葉原を“石の聖地”に!?

『天空の城ラピュタ』の飛行石の元ネタって知ってる? 「オタクなら石にハマるはず」アキバ初の“石の展示即売会”とは

2014.10.05

開場前の様子。当日は多くの人々が来場した。

――……実はアニヲタさんだったのですね(笑)。宮崎アニメというと、ジブリ作品の『耳をすませば』の主人公が書く劇中の物語は、ラピスラズリの鉱脈を探しにいく話でしたよね。

根岸 『耳をすませば』の影響で、鉱石に興味を持った人も多いと思いますよ。ジブリ作品だと『天空の城ラピュタ』の飛行石もそうですよね。あれは、フローライトのイメージが原点にあると思います。あとは、サンリオの「ジュエルペット」。キャラクターは、宝石の名前から付けられていますが、キャラクターの数が多いので、けっこう渋い鉱石の名前がついているんですよ、ラブラドライト【編注:光を当てると虹色に輝く石】とか(笑)。知っている人から見ると、「それ、宝石じゃないじゃん」って、ツッコミしてしまいますね。

――意外と、アニメなどに“鉱石ネタ”が散りばめられているということが分かりましたが、今回のイベントで取り入れたことなどはありましたか?

根岸 残念ながら、今回はできませんでした。当初は、秋葉原だからボーカロイドを取り入れようとか、鉱石好きの芸人ガリガリガリクソンさんを呼ぼうとか、企画は考えていましたが、まだ第1回目だったので、運営だけで手一杯でした(苦笑)。でも、マニア層に訴えたいので、いずれはアニメなどとのコラボもしてみたいです。

――何かモデルにしているイベントなどはありますか?

根岸 ミネラルショーの原点は、ドールショーなどのオタク向けのイベントにあります。ドールショーなどは、出展者もドールが好きだから、出展者がほかの出展者のものを買ったりしますよね。そういう文化があると、マーケットで動くお金も大きくなります。のべ50万人以上が来場したコミックマーケットもそうですよね。だから、ファンの作り方も含めて、そうしたオタクイベントのやり方を見習っていきたいです。たぶん、オタクって、刺激を与えるとみんな同じところが刺激されると思うんです。

――石ヲタにもアニヲタにも、同じ血が流れているということですね。

根岸 そうですね。こだわったり、掘り下げていったりするところが似ていると思います。例えば、天然石と宝石は違うものだということを知っていますか? 実は、ブルートパーズなどの宝石は、放射線処理や加熱で人工的に色を着けているんです。それが宝石業界では当たり前なのですが、天然石を扱う鉱石業界では色も天然のものにこだわるんです。「宝石はきれいだけど、天然じゃない」って(笑)。そういう業界の常識なども、知らない人がどんどん掘り下げていくと、けっこうハマっていく面白い部分があると思いますよ。

――確かに、そういう業界の常識の話も、オタク気質だと知りたくなりますね!

根岸 分かりますよね!? 私自身も、アカデミックなところからではなく、そういう突き詰めると面白い世界や、石の背景にある伝承やドラマに惹かれてハマっていったんです(笑)。あとは、やはり元ネタですよね。アメリカ映画の『レイダース/失われたアーク』に登場する石は、あの時代設定だから、この石を使ったとか、そういう話が出てきたら、ファンにはたまらないでしょう?

――非常に良く分かります(笑)。

根岸 そうした話を聞いて楽しくなってしまうのがオタクなんですよね。そういう気質があれば、あっという間に鉱石にもハマれるはずです(笑)。

☆☆☆☆☆
「主催者さんがアニヲタでしたか!」というまさかの展開だった、今回の取材。アニメの話で盛り上がり、脱線もしばしばのインタビューでしたが、話を聞いて、「石ヲタとアニヲタは通じ合うものがある!」と思いました。このインタビューを読んで、触手が動いたアナタは、“石ヲタ”の素質がありますよ?

 今後は、アニメ作品などともコラボレーションをしてみたいとのこと。アニメに理解ある方が主催にいるだけに、今後のミネラル業界のアニメ業界への進出と、次回の秋葉原ミネラルショーに期待が高まります!
(取材・文/桜井飛鳥)

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