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イベント終了後にサイトがオープン!経済産業省の一大事業『コ・フェスタ』は大丈夫?

2013.10.02

 そんな『コ・フェスタ2013』のホームページが、ようやく登場したのは今年9月19日。既に、パートナーイベントの「京都国際マンガ・アニメフェア2013」は終了。同じくパートナーイベントの「第35回ぴあフィルムフェスティバル」は開催中。オフィシャルイベントである「東京ゲームショウ2013」は、開催初日を迎えていた。イベントが終わってからホームページが出来上がるなんて……。なぜ、こんなことになってしまったのか? 『コ・フェスタ』事業を運営するNPO法人映像産業振興機構の担当者は、取材にこう答えた。

「特になにかあったわけではないのですが、昨年よりも受託が一カ月ほど遅れてしまったので、サイトのオープンも遅れたんです」(NPO法人映像産業振興機構・担当者)

 さらに、昨年のようなグランドセレモニーは開催されるのか? と聞いたところ、「ありません」(同)と言う。

 受託が一カ月も遅れた上に、予算は変わらないのに『コ・フェスタ』独自のイベントはゼロとは、いったいどういう事情があるのか? 『コ・フェスタ』を管轄する経済産業省メディア・コンテンツ課に聞いた。まず、受託が遅れた件については、書類のやりとりが昨年に比べて遅かった程度で、特に理由はないという。そうなると問題になるのは、予算が同じなのに独自のイベントがない点だ。担当者は言う。

「今年度は、できる限りビジネスに近いところで交流してもらうことに主眼を起きました。ですので、昨年のグランドセレモニーのようなものは開催せずに、マーケットでのレセプションを強化することに予算を割くことにしたのです」(経済産業省メディア・コンテンツ課・担当者)

 つまり、お祭りをやるよりも実際にコンテンツを売り買いする人々の交流の場をつくる方向を目指すというのが、経済産業省の考えていることなのだ。

 ただ、そうだとしても各イベントでの告知の少なさ、イベントが終わってから公式サイトがオープンするような状況では「『コ・フェスタ』は空気」になってしまっているのではないか。この点は、経済産業省でも理解しているようで、担当者も「もっとプロモーションに力を入れていきたいとは、考えています」(同)と語った。

 バイヤー同士の交流に重点を置くから、イベントがないのは、まだわかるけれど。やはり、イベントが始まってから公式サイトがオープンした事実は「汚点」だ。いや、イベントの知名度が低すぎて、このままでは「汚点」にもならない。国家予算がついてもう7年もやっているのだから、そろそろ、そのやり方を考えたほうがよいのではなかろうか?
(取材・文=昼間 たかし)

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