『わたし、定時で帰ります。』柄本時生の前向きなトラブルにほっこり!そして向井理が最高にかわいかった第4話レビュー

2019.05.08

 今季大注目のドラマ、『わたし、定時で帰ります。』第4話がオンエアされた。

 福永(ユースケ・サンタマリア)にネットヒーローズの常務・丸杉から制作4部のある社員がひどいサービス残業をしているという話が入る。

 部内で結衣(吉高由里子)・晃太郎(向井理)が話しをしていると、児玉(加治将樹)が、吾妻(柄本時生)が深夜のオフィスを自宅にいるかのように過ごす姿を目撃したという…。

 結衣たちは吾妻を呼び、無駄なサービス残業や、非効率な仕事ぶりを指摘するが、なかなか直らない。

 そんななか、新規案件のヘルプとして、派遣デザイナーの桜宮(清水くるみ)がやってくる。

 明るく優しく接してくれる桜宮が気になる吾妻は、桜宮にいいところを見せたいと、結衣に仕事効率アップの方法を相談し改善しようとするが、そんな時にトラブルが発生する――。

 今回の話はとても好みであった。見た目をかなり不潔に演じてくれている柄本時生演じる吾妻。普段ダラダラと仕事をしている彼が、恋をする。

 これまでのように現代社会あるあるではあったが、「新しい人が入ってくる→恋をする→それによってやる気を出す→ミスが起きる→躓く→そこから新しい一歩を踏み出す」という流れが実に良い。

 その人の持つポイント(頭の固い同僚・あきらめの早い新卒とか)によってトラブルが起きて、解決するために奮闘するというこれまでの3話も良かった。しかし今回のは実に前向きなトラブルといえよう。やる気のなかった吾妻が自分から変わりたい、と思って努力をした結果なのだから。

 目標がなくて、なんとなく仕事してて、おうちに帰ってもひとりでむなしくなる、というないないづくしの吾妻が職場に好きな人ができて、勇気を出すこと、仕事を効率的にやり遂げること、社内でコミュニケーションをとること……“人を好きになる”というだけでこれほど変化が起きるのはすばらしい。

 本当にちょっとしたことなんだけど、その小さな変化が起こるまでにどれくらい吾妻は「もういいや」ってあきらめてきたのだろうか。

 おそらく日本中に、何のモチベーションもなく働いている人は多いだろう。小さくていいから何かきっかけがあれば、そういう人たちもこんなにも変われるという希望をくれたわけだ。もちろん、恋じゃなくてもいいだろう。吾妻のコーヒーだったり、何か趣味とか、結衣みたいに定時後のビールでもいいわけだ。

 定時で帰るのは好きな桜宮と同じエレベーターに乗るためだった吾妻が、最後のシーンで走ってお店に飛び込んだシーンがすばらしかった。

 なんで働いているかわからない、という人に対して結衣が言った言葉も大きかった。「お給料のため」最高じゃないか。どんなに小さなことでもその人が大事に思えるものを手に入れられたらいい。それを見つけるために、今は働いているでも構わないのだ。

 毎回結衣と彼氏の巧とのシーンがかわいいと騒いでしまうのだが、今回のかわいい大賞は向井理演じる種田さんだった。

かわいいポイント①:カップケーキ食べて口の周り食べかすだらけの種田さん
かわいいポイント②:結婚を報告されたとき「おめでとう」って言ったけどシュンって顔した種田さん
かわいいポイント③:タンメン食べて美味しいって言ってる顔が最高に美味しそうだった種田さん
かわいいポイント④:モンスター上司にみんな辟易してるところにすっと入って話そらしてくれる種田さん

 はいかわいい。最高にかわいい。今週の種田さんどうしたの?っていうくらいかわいい。そして行動がかっこいい。イケメンか。

 絶対結衣に未練があるように思える。仕事しかなくてなんだかなと思い至ったのも、結衣が人のものになる現実が目の前にきたからではなかろうか。結衣には巧と上手くいってほしいが、しょんぼりする種田さんがかわいいので、ついひと波乱期待してしまう。

 吾妻の心を鷲掴みにした派遣の桜宮、どうやらモンスター上司・福永もその魅力に引っかかったようだ。来週はこの福永に何か起こるのか。本当に全然仕事してなくてめんどくさい上司像の福永。結衣にどんな無茶な問題を持ってくるのか。
(文=三澤凛)

編集部オススメ記事

注目のインタビュー記事

人気記事ランキング