『アリスと蔵六』8話 お母さん娘さんにもっといいランドセル選んで買ってあげてください!(独身男より)
2017.05.29
■お母さんいい加減小学受験のことは忘れてしまいませんか
羽鳥のお母さんの描写は、全体的に温かみがなく、やりきれない。
特に序盤のランドセル。
ランドセル売り場にはほとんど在庫が残っていない。両親が、お受験失敗して以来買おうとしていなかったからだ。
母親を喜ばせたいがために、羽鳥は20%オフの青いランドセルを、遠慮して選んだ。けれども母親は、私立小学校の校章が入っていないことでぶつくさ言う。羽鳥は「ごめんなさい」とうなだれる。
羽鳥が、自分が思いを殺して頑張れば喜んでくれると必死なのが、なのに母親は全然彼女に目を向けていないのが、つらい。
現時点ではお母さんは、娘を見ていない、プライドの高いダメ親として表現されている。
とはいえまだ、「羽鳥視点」の母親像、「自分が悪いからこんな風に困らせちゃった」部分しか描かれていない。
ここから先、羽鳥と母親がきちんと話し合って、母親の気持ちがわかってくれば、彼女たちの目の前も、自分の力も、そこそこに受け止められるはず。全部はムリだよねこういうのは。
逆に羽鳥がこのままやけくそを続けてしまったら、東京壊滅なんてお手の物な能力。本当の意味での「悪い魔女」になる。今は『まどか☆マギカ』でいうところの、ソウルジェムがもりもり濁ってる状態だ。
今、彼女が感じている「悪」は、自分が操って「見せかけの家庭の愛」を作れてしまうこと。
2人の間にいる、歩の立ち位置が今後のカギになっていきそう。
なお5月28日から、早速Blu-rayBOXの特典布ポスターイラストが公式サイトで公開されてます。
どれも、紗名と早苗の姉妹感がはんぱじゃなく高いので、必見。
(文/たまごまご)