『秒速5センチメートル』が中国で実写化!! 「栃木って行ったことあるか」はどうなる?

2016.06.29

秒速5センチメートル公式サイトより。

 新海誠の長編アニメーション映画『君の名は。』の公開が8月26日に控える中、なんと『秒速5センチメートル』が中国で実写リメイクされるというニュースが飛び込み、アニメオタクを騒然とさせている。

 このニュースはすでに中国主要メディアが報じており、『秒速5厘米』というタイトルで実写リメイクされるとのこと。すでに脚本制作に入っているというが、キャストや公開時期といった詳細は明らかにされていない。

 中国といえば、先日『ONE PIECE』(集英社)の実写化報道が日本でも話題に。『ONE PIECE』の著作権を購入した中国企業が実写映画を制作すると報じられたが、集英社が完全否定したため、結局「ガセ」扱いとなった。

 その直後の報道とあって、『秒速5センチメートル』実写化もにわかに信じがたいが、現地のメディアによると、中国全土のメディアを直轄する「国家新聞出版広電総局」の審査通過リストに『秒速5センチメートル』の名があるという。今回はどうやら本当っぽい雰囲気だ。

 2007年に公開され、新海誠作品の中でとりわけ評価の高い『秒速5センチメートル』は、互いに想いを寄せる遠野貴樹と篠原明里の“時間”と“距離”の変化を「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」の3編で描いた作品。東京や栃木、鹿児島と日本を舞台に繰り広げられる映像美も物語の切なさを演出するものとなっている。

 そんな『秒速5センチメートル』の中国実写版となると、物語の舞台をはじめ、有名なセリフ「栃木って行ったことあるか」はどうなるのか……と気になる点だらけだが、人民網日本語版によると、「新しい学校にやってきた転校生の小鹿が偶然に一人の少女と出会い、(中略)互いを知るにつれ、2人は意外にも不思議な『縁』で繋がっていることを知り、桜のもとで美しい物語が展開していく」(原文ママ)と、原作とはまったく違う物語を展開する様相を見せている。『秒速5センチメートル』のタイトルの由来である「桜の花びらが落ちるスピード」はなんだか踏襲されているようだが……。

 これまでに、『シティーハンター(原題:城市獵人)』『花より男子(原題:一起来看流星雨)』『テニスの王子様(原題:網球王子)』といった日本のマンガを実写化させてきた中国。『秒速5センチメートル』の実写化に、「切なさと雰囲気を中国の製作側は表現出来るんですか……」「コスモナウトどうやってやるつもりだよ」と不安の声も上がっているが、とりあえずは続報を待ちたい。

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