「『妖怪ウォッチ』はバラエティー番組!」レベルファイブ・日野晃博、第40回福岡市文化賞の贈呈式で記念講演

2015.11.24

レベルファイブ・日野晃博代表取締役社長

 11月10日、福岡アジア美術館の「あじびホール」にて、第40回福岡市文化賞の贈呈式が行われた。

 福岡市文化賞は芸術文化活動の推進を図るべく1976年に創設。同市における文化の向上発展に対し、功績が顕著な個人・団体を表彰している。今回、選ばれたのは『クッキングパパ』などのマンガ家・うえやまとち、『妖怪ウォッチ』などのレベルファイブ代表取締役社長/CEO・日野晃博である。

 これまでマンガ分野では堀田かつひこ、坂井せいごう、長谷川法世が受賞しているが、ゲーム分野からは初受賞となったことで注目が集まった。本記事では日野社長による記念講演会の模様をお伝えする。

■『妖怪ウォッチ』のゲーム部門を担当していると思われがち 知名度の意外な側面
「福岡から新しいことを発信したい」。そう切り出した日野社長。いつもより聴衆の年齢層が高めであることを念頭に「(2014年度メーカー別ソフト販売本数によると)ソフトの売り上げは任天堂に続いて2位なんです。福岡でありながら全国で2位というのは本当に僕らの自慢というか、『福岡でも全国と渡り合ってるぞ』という自負になっております」と話を進めた。「過去に41タイトルを作ってますが、平均の売り上げ本数が93万本以上という、ものすごくヒット率が高い会社となっております。他にもレベルファイブスタジアムというネーミングライツを取得させていただいたりとか、『福岡をゲームのハリウッドに』を目標にGFFという団体を作って活動しています」

 簡単な会社紹介を終えると、早速『妖怪ウォッチ』の話に。「市場規模も『妖怪ウォッチ』だけで2200億円と非常な大きな数字なんです」。会社の名前はゲームが好きな人たちには知られていたとはいえ、一躍『妖怪ウォッチ』で知名度を上げた。「僕らが企画したコンテンツなので、いろんなところに権利を譲渡して作品を販売していて、テレビアニメとか映画とか、あらゆる分野で大ヒットになっています。そのようにIP(知的財産権)を持って各メディアに展開している非常に大きなコンテンツになっているわけですが、それは福岡で作られているというのを説明しておきます」

 そう前置きしたのは「ゲームソフトの会社だから『「妖怪ウォッチ」という作品のゲーム部門を担当しているんでしょ?』」と思われがちだからなのだとか。「そうではなくて『妖怪ウォッチ』全般の権限を持っていますので、今後色んな展開が可能です。福岡に『妖怪ウォッチ』ランドなるものを作っていただいても全く構わないです(笑)」

編集部オススメ記事

注目のインタビュー記事

人気記事ランキング