『妖怪ウォッチ』を大ヒットさせたレベルファイブ・日野晃博 『情熱大陸』で見せた製作の裏側とこだわり

2015.06.02

レベルファイブ『妖怪ウォッチ3』公式サイトより。

 5月31日放送の『情熱大陸』(TBS系)は、『レイトン教授』シリーズや社会現象を巻き起こした『妖怪ウォッチ』などで知られるゲームメーカー・レベルファイブ社長の日野晃博に密着。番組では『妖怪ウォッチ』はもちろん、同社の新作『スナックワールド』製作の裏側や、日野社長のこだわりなどが随所に見られた。

 レベルファイブといえば、『イナズマイレブン』『ダンボール戦機』を含む、クロスメディア戦略を展開。『妖怪ウォッチ』は、アニメ・映画・玩具・コミック・ゲームで“同時展開”して大ヒット。今年4月には、アメリカの大手玩具メーカー・ハズブロと業務提携をし、海外進出もにらんでいる。“クロスメディアプロジェクト第4弾”として、新作『スナックワールド』も製作中で、まさに破竹の勢いだ。 クロスメディア展開について、日野は「短期間で一気に世界の面白さが膨れ上がる現象を作れる」と、その利点を語る。『妖怪ウォッチ』が妖怪メダルといったおもちゃやアーケードゲーム、また、“大人向け”ともいわれるアニメの盛り上がりなどが、この発言を裏打ちしているだろう。

 一方、アニメ『妖怪ウォッチ』では“大人向け”のネタも散見されるが、日野が「子供たちへのアプローチを怠らない」「徹底的に子どもたちのアプローチする」と持論を語るように、レベルファイブはあくまで子供に向けて作品作りをしていることを強調していた。

 番組では、『スナックワールド』のパイロット版映像のアフレコ現場を取材。声優・竹達彩奈がセリフを言い間違えてしまった時は「この面白さは二度と録れないのでこのまま生かします」と、そのまま採用。日野は「アドリブから生まれる面白さが入るのにトライしたい」という。この放送に対しては、竹達が自身のツイッターで「わたしほぼすっぴん」とツイートしたことで、声優ファンの耳目を集めることとなった。

 ほかにも、日野社長が『ファイナルファンタジーXIV』(以下、FF14)の吉田直樹プロデューサーと酒を酌み交わす一幕も。日野社長も『FF14』をプレイしているようで、「馬揃いました? 暗黒(騎士)の専用マウントありますよ」(吉田)、「また200回?」(日野)。6月23日発売予定の最新作『ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド』に関する新情報だけに、こちらは『FF14』プレイヤーを中心に話題となっていた。

 ゲームのアイデアや新しい提案を話すときの目はまるで小学5年生、と創立メンバーから評される日野。少年の心を持ちながら製作に励む日野は「エンターテイメントの世界は、誰かが誰かを楽しませようとすることで続いていく」と語る。目下、新作『スナックワールド』や『妖怪ウォッチ』の展開にしたい。

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