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「“Anime”と言うと限定されたものになる」 山村浩二のアニメーションに対する思いとは?【後編】

2015.10.15

『年をとった鰐』ではバイリンガルの方に頼もうと。ピーター・バラカンさんとは接点はなかったんですが、偶然NHKの国際放送でバラカンさんが司会をされている番組に出演する機会に恵まれて、楽屋で絵コンテを渡したら英語翻訳も手伝ってくれることになりました。

『年をとった鰐』(2005年)

 その間にも『マイブリッジの糸』の予算はNHKにオファーしてたんですが、短編の予算の出し方がなかなか難しくて、NHK技術研究所で始まっていた8Kのスーパーハイビジョンの試験で、もしかしたらその実験の名目だったら予算が出せるかもしれないというところで1年ぐらい8Kの実験に費やしました。当時としては8Kを編集する機器もないですし、そもそも8Kでアニメーションを組み立てるアプリケーションもない環境でした。結局そこでは画像取り込みのテストとスチルの上映までしかできませんでした。最終的には制作予算は、NHK本体から出していただけることになりましたけど。

 ただNHKから出た予算が少し足りなかったので、ずっとNHKとNFBの仲立ちをボランティアでお手伝いいただいていたポリゴン・ピクチュアズ代表の塩田(周三)さんから、『ウチからも出します』と言っていただいて、最終的には配給も一緒にやってもらうことになりました。なかなか日本でお金を集めるのは難しいですね。文化庁の助成金は『半分が外国資本だから』という理由で審査に落ちました」

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