高畑勲監督、アカデミー会員候補に! 「意見をはっきり言うしピッタリ」と、世間からも太鼓判!

2015.07.06

2014年には、高畑勲監督の盟友・宮崎駿氏がアカデミー名誉賞を受している。米映画芸術科学アカデミー公式サイトより。

 先月26日、アカデミー賞を主催する米映画芸術科学アカデミーが、映画監督・高畑勲氏を新たな会員候補に選んだと発表した。高畑氏が要請に応じれば、アカデミー賞作品などを選考する投票権を持つことになる。この発表に対して「素直に良いニュース」「日本人の名前が挙がったのは嬉しい」「これも評価のひとつの形」など、多くの喜びの声が上がっている。

 今回、会員候補に選ばれた理由は『火垂るの墓』や、今年のアカデミー賞長編アニメ部門にノミネートされた『かぐや姫の物語』などの作品が、映画界に貢献しているという評価から。反応の中には「宮崎監督じゃなく高畑監督?」「宮崎監督が以前断ったやつだな」と、スタジオジブリの宮崎駿氏を引き合いに出す声も多かった。宮崎氏は過去に何度か会員要請を受けており、2006年は「いつまでも現役でいたい」という理由から辞退。昨年も要請を受け、その時はすでに監督業を引退していたが、会員になったかどうかは不明である。

 日本の著名人で、現在アカデミー賞の会員に名を連ねているのは、『ラストサムライ』でアカデミー賞の助演男優賞にノミネートされた渡辺謙や、世界中の映画祭で衣装デザイン賞を受賞し、故・黒澤明氏の『乱』ではアカデミー衣装デザイン賞を受賞している、衣裳デザイナーのワダ・エミなど。また、『ラストエンペラー』で日本人初のアカデミー作曲賞を受賞した坂本龍一氏も会員候補となったが、こちらも宮崎氏同様、会員になったかどうか不明である。

 喜びの声のほかに上がっているのが、「おもしろくない、とバッサリ切ってほしい」「理論派なので、客観評価する側として適している」「人の作品を批評するの好きだから引き受けるでしょ」といった、高畑氏の批評に期待する声だ。会員要請を引き受けて、ハリウッドの大作をバッサリと切る高畑氏を見ることができるのか、正式な発表に期待したい。

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