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ジブリも使った3DCGソフト「Softimage」が開発終了! ソフト開発をめぐり、覇権争いはどうなる!?

2014.03.14

 今回のSoftimageの開発終了は、4月14日に最新版のSoftimage 2015を発売することと併せて発表された。オートデスク社は3ds MaxやMayaなどへの開発リソースの集約を理由とし、Softimageのサポートは16年までを予定している。

 現在ソフト開発を取り巻く環境は厳しくなっており、月額単位登録制のクラウド販売への移行がトレンドになっている。これはパッケージ販売で利益を上げられなくなっていることも一因にある。02年にオープンソース化して有志で開発が続けられているBlenderや、08年に登場した個人開発のMikuMikuDanceなど、無料の高機能ソフトの存在も無視できない。このほか最近はLightWaveと出自の似たCINEMA 4Dにも注目が集まっている。こちらは10年に日本法人が学生無償版を提供したことも後押しになっている。

 またソフト間でのデータの互換性が増し、2Dと3Dとの作業連携が向上しているが、反面これも双方のソフト同士で機能が競合してきてしまうというジレンマを抱えている。例えばPhotoshopにも3DCGのデータ読み込みやムービーの書き出しに対応しているライセンスがあり、もはやPhotoshopも画像編集ソフトと一言で片付けられなくなっている。一時代を築いたSoftimageの終焉も、こうした状況と無縁ではなさそうだ。ソフト開発だけでなく、業態の維持や法人・個人ユーザーの獲得の側面でも象徴的な出来事として記憶されることになるに違いない。
(文/真狩祐志)

■『Softimage』
http://www.autodesk.co.jp/products/autodesk-softimage/

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