「逮捕の予感はあった」“喪服の死神”に指名された雑誌「創」篠田博之編集長がコメント

2013.12.16

「創」(創出版)編集長の篠田博之氏。

 ついに逮捕された人気マンガ『黒子のバスケ』(集英社)の脅迫犯は、「喪服の死神」本人なのか? 今年10月に相次いで犯人からの犯行声明文などを送付された雑誌「創」(創出版)編集長の篠田博之氏が、杉並区のトークライブハウス・阿佐ヶ谷ロフトAで取材に応じた。

 犯人が逮捕された15日、阿佐ヶ谷ロフトAでは「創」編集部によるトークイベントが開催されていた。イベントでは、「創」編集部に送られた犯行声明や「毒入り」とされる菓子類も公開することが事前に告知され、まさに『黒子のバスケ』をテーマにトークが展開していたところだった(実は筆者にも出演依頼があったのだが、別件で断念)。

 イベント開催中の逮捕というまさかの事態に、同店にはマスコミ各社からの問い合わせも相次いだ。終演後に急遽行われた取材に駆けつけたのは、本取材班と日本テレビの2社。この取材の中で、篠田氏はそろそろ逮捕されるだろうと予測していたとして、次のように語った。

「本誌編集部に声明文を送りつけた時期から、犯人はコンビニに毒入りの菓子を置くなど、行動は大胆になっていました。そのため、そう遠くない時期に逮捕される予感はありました。犯人像についても、年齢は予想通りでした」(篠田氏)

 警察当局は約一カ月前より、今回逮捕された渡辺博史容疑者を特定し、行動を確認していた。その中で決め手になったのは、コンビニの防犯カメラだったことが明らかになっている。

 しかし、まだ謎は多い。容疑を全面的に認めているという渡辺容疑者だが、昨年から相次いだ脅迫状はすべて渡辺容疑者によるもので、便乗犯が存在する可能性はないのか? また、渡辺容疑者は『黒子のバスケ』作者が成功したことへのやっかみが今回の動機だと語っているものの、詳しい動機や目的もいまだ明らかにはなっていない。

「これから明らかになると思いますが、彼と『黒子のバスケ』にどういう接点があったのか、興味があります。すべての脅迫状が同一犯かどうかはわかりませんが、単独犯であってほしいと願っています」(同)

 篠田氏は、これまでも世間を騒がせた重大事件の容疑者とコンタクトを取り、手記・告白を「創」誌上に掲載してきた。篠田氏は、今回も渡辺容疑者にコンタクトを取る予定だという。
(取材・文/昼間 たかし)

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