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『正解するカド』9話 BLか魔法少女かバトルアニメか。遂に野崎まど節超展開で賛否両論

2017.06.12

 そう。『正解するカド』も、世界を一変する革命秘密道具をヤハクイザシュニナが次々と提示するケレンなんかは、まさに野崎まど節だった。
 そして、いよいよ上昇曲線がぐいぐい上がりはじめた。
 ヤハクイザシュニナは、大量の情報を摂取したいと言う。

「その為に異方存在は情報の繭を創造した」

『ああ野麦峠』(朝日新聞社刊)が映る。

「人の事業に養蚕というものがあるだろう? 蚕を育てて繭から糸を得る。その糸の代わりに情報を得るのだと思えばいい」

 そして、繭と糸が何かが明かされる。

「情報の繭とは宇宙を、究極の糸とは人類を指す」

 ドーン!
 このあたり、SF好きは予測済みだろう。

「神だ」と不自然なほど何度も言われていたし、ファーストコンタクトものではよくあるパターンだ。

 1953年に発表された傑作SF『地球幼年期の終わり』(東京創元社)も、そうだしね(このあたりは驚きのシーンでもなんでもなくて、もっと壮大なビジョンを提示する凄いSF小説です)。
『贋作ひでお八犬伝』(秋田書店)も、強引にそういうエンディングにして、「まあこんなもんだろ」って言わせてるぐらいの定番展開。

創元SF

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