【アニメレビュー】シリアスに耐えられずギャグ投入!? パクヤサ(CV.檜山修之)無双だった『銀魂』第322話レビュー

2017.02.14

――夕方枠でも大暴れだったアニメ『銀魂』(テレビ東京系)が深夜枠に初進出! 本稿では、そんな“お騒がせアニメ”『銀魂』をレビューしていきます。

■『銀魂』第4期


第322話「十年」

アニメ『銀魂』公式サイトより。

「その男、血風の中、戦場を駆る姿はまさしく夜叉(おに)」――。戦場に立つ、一人の侍……って、銀さんかと思ったら「パクヤサ」かーーい!! 開始早々、主人公の立場が危ない『銀魂』。OPも一部パクヤサ仕様! しかもこのパクヤサ、声が檜山修之と妙に豪華です。

 毎度のことながら、どこかよそよそしい番組紹介を見ると、今回は「あんな人やこんな人の、知られざる過去が明らかになります。知らないままのほうが良いこともあると思うのですが…」とのこと。

 前回に引き続き、三凶星のひとり「馬董」と対峙する銀さん。馬董の記憶によれば、攘夷戦争時代2人は刀を交えたそうですが、回想を見る限り白夜叉じゃなくてパクヤサ! でも馬董は「目も耳も塞がってようと俺にはこの目ですべて見える」となぜか自信満々。三凶星って、もしかしてアホの集まりなんじゃ……。

 そして、もはや誰得なパクヤサの知られざる過去が明らかに。攘夷戦争時代、ひとりの若造が銀さんの弟子入りを希望したそう。でも刀のセンスがなかったので、補給を担当していた、というのがパクヤサの正体。今は戦から退場して地球で「白い鬼人」って菓子屋をやっていたけど訴えられ→その後「白いパンスト」って店開いて公然わいせつで捕まり→結局グレーな仕事をしているそう。ダッメダメな奴じゃねーか! そんな奴を10年も追っかけていた馬董が不憫すぎて。

 もちろん馬董はブチ切れ。銀さんに切りかかるのですが、切ったと思ったのは銀さんの“殺気”。額の目で人の心を読む馬董の特性を利用し、殺気だけで圧倒する銀さん。実はパクヤサと刃を交えた時も銀さんが殺意をぶつけていた、というオチ。さすが白夜叉! 分身する殺気にパクヤサを混ぜる余裕すら見せちゃいます。さっすが主人公~!

 見事馬董を倒した銀さんでしたが、今回の目玉のもうひとつは、今期初登場の高杉。眠り姫、やっとお目覚めです。担架で運搬中、爆撃にさらされ崖から落ちるアクシデントもありましたが、無事生還。このシーンでは、神楽の因縁の人物もちょろっと登場していましたね。

 敵を一人で引きつけるも、危機に立たされる万斎(サングラス取れた姿かっこいい……)。万斎も死期を悟りますが、それを救ったのは高杉。『銀魂』にCV.子安武人の声が響き渡る~~~! でも「今にも泣きだしそうな空が見えた。どうやら俺は、そこから降って来たらしい」ってなんだかポエミーだな……。

 そして、闘いの中で「どけよ。てめぇらより先に」「あいさつしなきゃいけねぇ奴がいる」と、ついに対峙する銀さんと高杉。そこに桂と坂本も合流します。四天王集まった~! “役者が揃った”感は、見ていてワクワクしますね。

 そんな4人が集まったところでかっこよく終了――と思いきや、今回はCパートあり! でもまさかのパクヤサ無双!! 桂・高杉・坂本の印象的なシーンをパクヤサで再現! 見た目はアレですが、声は檜山さんなのでそこそこカッコいい。でも銀さんは「それ俺だっつてんだろ!」とブチ切れ!

「本編超かっけー感じで終わったのに、何でこんないじられ方されなきゃいけねぇの! こんなんで来週までモチベ保てねぇよ! 次週俺ここに立ってないかもよ! いいのそれ!?」ってメタいツッコミ! やってきた次回予告を必死に止める主人公初めて見た。

 パクヤサが原作以上にクローズアップされた今回。シリアスが多めな今期にアニメスタッフもしびれを切らしたのか(?)、ギャグを投下してくれました。当の銀さんは「シリアス展開だからって有耶無耶にするつもりだろ!」って切れていましたが……。はたして、銀さんは次回“スタンバって”いてくれるのか!?
(文・月島カゴメ)

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