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大人たちは軽々とその一線を超えていく──ドラマ『東京タラレバ娘』第2話レビュー

2017.01.31

 その頃、香はリョウに呼び出され、彼の家で一夜をともにしていた。

 正直、最初に放送を見て思ったのは「イケメンは簡単にやることやれていいなよー」だった。

 まだ、香とリョウは、元恋人同士。“焼けぼっくいに火がつく”というのもわからないではない。しかし、倫子の方は、どうなんだ? こんな簡単に一線を超えてしまっていいのか?

 描かれているのがモデルやミュージシャンの世界だから、男女が一線を超えるのも、そんなに簡単なことなのかもしれない。しかし、あまりリアリティがなくても、一般人からすると物語に入り込めない。

 今ひとつ煮え切らない思いで、再度録画を見直してみると、そればかりではなかった。

 倫子を「タラレバさん」と呼んで、からかうようにしているのも、好きの裏返しに思えるし、落ち込んで荒れる倫子に声をかけたのも、気になっている証拠ではないだろうか。

“純粋”とは言わないけど、それなりに好意は抱いていたと思う。そういう視点で見ると、ドラマがまた違って見える。

 出演者に感情移入するのだけが、ドラマの楽しみ方ではない。なんなら私のように、イケメンに対する悔しさをバネにするために見たっていい。

 むしろ恋愛ものなんて、経験少ないほうが楽しんで見られるのかもしれないよ。モテなかった負け惜しみもちょっとあるけどね。

 来週は小雪に素敵な男性が現れる様子。香とリョウの関係はどうなるのか、そして謎の女性「さなだようこ」とは一体何者なのか。ますます目が離せなくなってきた。
(文=プレヤード)

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