【速報2】CG児童ポルノ裁判に懲役1年・罰金30万円判決! 児童ポルノ認定はCG34枚中3枚だけ、一冊は丸ごと無罪

2016.03.15

 懲役1年・罰金30万円。執行猶予3年の判決が下されたCG児童ポルノ裁判。立件された34枚の画像中3枚が児童ポルノにあたるとする、国家の秩序を維持せんとする意図が見え隠れする判決であった。

 判決文朗読の中で、裁判官は胸部や陰部の性徴度合いから年齢を判断するタナー法については、写真が鮮明でないことや加工された可能性も少ないこと、さらには、統計データなどの問題を指摘して否定。

 また、検察官の指摘した画像の同一性の問題から、多くの画像については児童ポルノであるか判断できない旨を示した。

 その上で絞られた3枚の画像について「衣服を身につけていない」「胸部を露出している」「陰部を書き加えている」「屋外でこのような姿をする合理性はない」などと指摘、さらにはメロンブックスが成人向けとして販売していることもあげ、児童ポルノ法が規定する児童ポルノに該当し有罪であるとの判断を下したのである。

 この時点で、被告のTさんが販売したCG集『聖少女伝説』『聖少女伝説2』の二冊のうち、『聖少女伝説』は無罪となったわけである。

 量刑判断にあたっては「作品を見てもらいたい意図」「金銭的利益を求めた」点は身勝手であり「取り調べ段階の供述を翻している点は真摯な態度ではない」とも述べるのである。

 朗読を終えた三上孝浩裁判官は、被告人に対して、執行猶予と控訴の手続きについて説明したのち、次のように語った。

「完全に無罪というわけにはいかない。全然特定の人ではなく作り上げたという、あなたの主張に裁判所は乗るわけにはいかない」

 さらに三上裁判官は続けた。

「ひとつのCG集については、裁判所はひとつも認めませんでした。いずれにしても、こういうものに、どういう対応をされるか弁護士とも話し合って芸術活動も慎重に」

 判決を終えた弁護団は、即時に控訴の手続きを決めた。

 この後、午後4時より司法記者クラブにて記者会見が予定されている。
(取材・文=昼間たかし

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