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20周年目前の『クーロンズ・ゲート』が初のコンサートイベントを開催! 作曲担当の蓜島邦明が語るライブの意気込み!!

2016.02.26

『クーロンズ・ゲート』のキャラクターたち

■エンディング・テーマの持つ「ポップさ」の秘密

──使われている楽器も、どこかで聞いたことがあるんだけども、日本の楽器の音ではないなという印象が。

蓜島 風呂場で、たて笛を水の中で音を鳴らしてサンプリングしたり。水路ステージのBGMなどは、そういう録り方をしていました。あとはインドの楽器を使ったり。まぁその辺は聴く側の想像でいいんじゃないでしょうか(笑)。

──舞台が香港だからといって、中国の楽器だけではなく、アジアのテイストを持つ楽器を使われていたのですね。他には何か、珍しい楽器を使われたりは?

蓜島 テルミン、ですかね。『BLACK OUT』(1995年のドラマ)の劇伴を作った時に、落合(正幸)監督から「蓜島さん、テルミン買ってよ」と言われて、理由を聞いたら主演の椎名桔平さんにテルミン弾かせたいからって。それで探してみたら、大阪に1台だけあった。それを買って番組に貸しました。
 そう経緯で持っていたので、『クーロン』でもテルミンを使いました。本当はテルミンと大正琴で曲を作りたかったんですけど、それは時間がなくて断念しました。できれば面白かったんでしょうけどね。

──オープニング音楽のお話がありましたが、あのOPで全体のイメージを表していて、一方でエンディング・テーマは全体のトーンと比べたらややポップ寄りかな、と感じました。

蓜島 エンディングは、劇中で使った音楽を入れていこうという感じで作っていきました。ぴょんぴょん跳ねている感じがいいなと思ったんですね。よく聞くとピコピコ鳴っているんですけど、あれはKORG M1という楽器(シンセサイザー)で作った音だったような。

──かつてのゲームは、リリースから時間が経つと、中古屋を巡らないと再入手はできませんでしたし、ハードが変わったりもしました。最近また『クーロンズ・ゲート』が盛り上がりを見せているのは、ダウンロード販売などで再入手しやすくなったこともあると思います。

蓜島 面白いのは、『クーロンズ・ゲート』が出た時に生まれていなかったり、1歳とか2歳で当時聞いていなかったという子たちが盛り上がってくれている。サントラリリース時のイベントに来た子に「どこで聞いたの?」と聞いてみたら、お父さん、お母さんがやっていたというんですね。
 自分が知らない新しいものを物色したいというゲームマニアも生まれているようです。レトロフューチャーというか、昔のものを発掘して「これ面白い、新しいじゃん!」と。今こうして復活して楽しまれているというのが、楽しいですね。

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