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『ドラゴンボールZ』新作映画は流血シーンを抑えてる!? NHKが取り上げた日本アニメの海外戦略

2015.02.25

 一方、ビジネス面で注目を集めているとされるのが、「海外へのネット配信の強化」だ。番組には『シドニアの騎士』を制作したポリゴン・ピクチュアズの塩田周三社長が登場。『シドニアの騎士』は、5000万人の会員数を誇るアメリカの動画配信サイト「NETFLIX」と契約、配信をすることで利益を上げたという。これには、深夜帯での放送権料だけでは制作費の回収が見込めないという背景があった。こうしたかいあってか、『シドニアの騎士』は今年4月より第2期の放送が控えている。

 また、番組では株式会社アニメコンソーシアムジャパンをクローズアップ。14年11月に設立され、今年4月から本格事業開始となる同社は、株式会社アニプレックスや株式会社サンライズほか、株式会社バンダイナムコホールディングスなどと共に、アニメ関連商品を扱うECサイトや海外向け動画配信のプラットフォームを展開するという。

 アニメといったコンテンツは、日本で放送された直後から字幕のついた“ファンサブ動画”がネット上にアップロードされ、かねてより問題視されていた。こうした状況に対し、14年には海賊版問題を周知するためのプロジェクト「M.A.G (Manga-Anime Guardians)PROJECT」が開始されるなど、常に対応策が模索されてきた。海賊版の撲滅は、正規ルートでの流通と表裏一体といえるだけに、海外配信はビジネスにおいて重要度を増し続けるだろう。

 今回、番組で取り上げられたテーマは、周辺の動きも騒がしく、今のアニメ業界で大きく取り沙汰されるものといえる。“クールジャパン”という言葉が廃れた今、こうした取り組みがどのように実を結ぶのか、今後も注目したい。

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