中古同人市場に「オワコン」なし! まんだらけに聞いたお宝ゲット&高価買取を目指すための基礎知識
2014.09.01
◆アニメ化は両刃の剣~アニメ化してブレイクした作品、一気にしぼんだ作品~
――二次創作の人気ジャンルは移り変わりが激しいですが、次クールのアニメ化作品は来る、と見越して事前に買取価格を上げる方向で進めているのでしょうか?
神作 マンガのアニメ、ゲーム化などのメディアミックスは先までチェックしていますが、それで同人ジャンルがブレイクするとは必ずしも言えないんです。アニメ化した作品が「作画崩壊」と話題になったマンガは一気に同人人気も落ちました。出来次第では逆効果になってしまうこともあるんです。価格はそういったことを確認できてから調整しています。
一方、アニメに限らず長期連載の作品は人気が返り咲くこともありますね。『忍たま』(『忍たま乱太郎』)『銀魂』は再燃しています。ジャンルに「神作家」が入ってくると老舗ジャンルも一気に息を吹き返すんです。二次創作の同人は、原作そのものの面白さもありますが、そのジャンルにいかに話の面白い同人作家が入ってくるかがジャンル隆盛の鍵になります。
◆究極の「ジャケ買い」の世界~同人誌を売るときに注意したいこと~
――同人誌は、いつ売ると高く売れる、というタイミングはあるのでしょうか?
神作 同人人気の長期化が進んでいるとは言え、買取価格の面から言えば通常はそのジャンルが流行っているうちに、次に存在感のある別ジャンルが出てくる前に売るのが一番いいと思います。特にアニメは水モノ感が強く価格の下落が早いです。また、「絵がいまひとつ……」な同人誌は早め早めに手を打たないと、ジャンルが流行ってからでは価格がつかないケースもあります。
――ジャンルが流行ってる間ですら遅いのですか?
神作 中古同人誌は販売の都合上ビニールシートをかけていますので、「ジャケ買い」です。絵のうまさ、表紙のセンスは非常に大切です。ジャンルがこれから流行ろうとしており、まだ同人誌がほとんど出ておらず、「もう、あればなんでも欲しい!」という時期であれば買取のチャンスはありますが、ジャンルがブレイクしてしまった後は絵のうまい作家が多く参入してきます。そうなると、いくら人気ジャンルの人気カップリングといえども価格がつかないケースもあるんです。
近年、印刷技術が上がり、再販の手間やコストは減少傾向です。なので、希少価値を狙うのもなかなか難しいですね。「寝かしたら化ける」はごく少数です。