TVアニメ『魔王学院の不適合者』「僕は魔法」という謎の言葉と現れたエレオノールは一体何者?第11話
2020.09.18
今回はバトルシーンもりもりのエピソード。なんというか、勇者学院の行動が我々が想像する「勇者」という言葉とかけ離れすぎていて見ていて切ない気持ちになってきてしまう。
学院別対抗試験、勇者側の面々に魔王側もそれぞれが個別の力を最大限に生かして戦うことに。アノスとミーシャは全体に対しての作戦を担当し、筋肉マッチョ勇者とサーシャが、ショタ勇者とはレイが対峙することに。レイはともかく、サーシャもそういえば強かったんだなぁ、と改めて印象の変わる戦いっぷり。
毎回アノスが圧倒的な力で全てを解決してしまうからか、サーシャの強さってあんんまり感じたことなかったんだよなぁ。 マッチョ勇者は勇者らしからぬ戦法をもってサーシャと対峙。マッチョらしく力技で押し、女性に対する配慮は全くない。もちろん腕力勝負ならサーシャも勝ち目はないかもしれないが、魔眼をもちそこそこのこざかしさもあるサーシャの作戦勝ちで、マッチョをボコボコにすることに成功。
ナメた口をきくショタ勇者はどこまでも魔王側をこばかに、上から目線で聖剣二本を使ってレイに回復魔法では治せない聖痕をつけてやろうか、と脅していたにも関わらずあっという間にレイにその聖剣を奪われ同じように聖痕つけてやろうか、といわれて涙目で命乞いをしてくるなど、勇者とは呼び難い行動をとる。
そもそもこれは親善試合と呼ばれる類の交流試合だったはず。それなのにこの勇者学院の殺気と命を狙おうとするような攻撃は一体何なのか? ことごとく反撃されているのでまだ実害はないにしてもさすがに常軌を逸しているとしか思えない。
アノスに向かってきた眼鏡くんも、都市を覆う結界を使ったり勇者学院の首席ゼシアを持ち出してきたりと手段など択ばぬという意気込みが伝わってくる。もちろんアノスは全ての攻撃を余裕でかわし、ますます勇者学院を追い詰めていく。
そんな中、ピンチに陥った勇者学院は国全土から勇者学院に対しての声援を集めて力に変える元〇玉のような技を発動する。一千万人の願いを集めた力は2000年前にみた以来の強力なパワーだとアノスにもお墨付きをもらった。だが、そのパワーに対抗すべくアノスも自分のファンである面々(8人)に歌うことでその愛を示すように命じる。
命じられた彼女たちは「アノス様応援合唱曲第三番」を高らかに歌い上げる。その歌の中から生まれたパワーは一千万人の願いや愛よりも強いパワーになってさらに勇者学院を攻めることに。
追い詰められた勇者学院の生徒たち。彼らには勇者の声が聞こえ続ける、と言っていたがその脳裏に聞こえているこ声は「コロセ……コロセ……魔族ヲコロセ」という物騒なもの。その声がなぜか魔族側にも聞こえ、まるで洗脳されているような印象を受けるアノス達。
前回姿を見せたエレオノールが、突然アノスに向かって「神殿に来て」という連絡をよこす。だが今は戦闘中でさすがに向かうことはできない、とアノスはミーシャを神殿に向かわせる。だが神殿で待っていたのは勇者学院の教師。彼はかなり錯乱している様子で、魔族を滅ぼさねばとミーシャに攻撃を仕掛けてくる。
その攻撃をモロに受けたミーシャは大怪我を負うが、そこにとどめのように聖剣でめった刺しにする教師。この行動は交流試合の規模を大幅に逸しており問題になりかねないと注意するがそれでも攻撃を辞めずミーシャは瀕死状態に。
そこでもちろんアノスが現れる。ミーシャをボロボロになるまで攻撃した報いは重たい。一度殺してまたすぐ蘇生させ何度も死の痛みと恐怖を植え付けるさすが魔族な戦い方。アノスは勇者学院側の思惑を彼に吐かせようとするが吐くどころか、彼は遠隔で勇者学院の生徒をたきつけ、魔王学院の生徒を総攻撃しろと指令を出す。まるで洗脳されたように、勇者側はその命令に従い攻撃を開始してしまう。
勇者と魔王という対立した存在だったが2000年前からお互いを認め合っていたアノスは子孫が全く彼の思想と違うあり方をしていることに腹を立てる。果たして、この勇者学院のものたちも何か別のものに操作されてしまっているのか?
さらに「僕は魔法」と謎の言葉とともにあらわれたエレオノールは一体何者なのか? まもなくクライマックスだと思うが、まだまだ物語は中途半端……。一体どうまとめるつもりなのか、次回に期待!
(文=三澤凛)