TVアニメ『かくしごと』やっぱり神谷浩史がはるよね!今後は泣き路線もありそうだ第1話
2020.04.14
絶望先生=神谷浩史。だからか、この絵の声は自動的に神谷浩史ボイスで脳内再生される。この『かくしごと』もきっちり主人公の後藤可久士は神谷浩史だ。ここまで定番なのに制作会社がシャフトじゃないのが残念だ。
娘が生まれた際に看護師から「Hな漫画を描いている人だ!」と言われたことからその職業を娘に悟られないように誓った可久士。朝は一般的なサラリーマンのようにスーツで仕事場に向かい、途中でダルダルの普段着に着替えて漫画を描くという生活を送り、自分が漫画家であることをひた隠しにしている。
娘の姫は父親が何の仕事をしているか知らず、だがちゃんと働いている、という認識で生活している。今は母親がいないようだが、父娘で仲良く生活をしているようだ。
仕事場にも自身のコミックスは置かず、週刊連載の原稿も毎回倉庫を別に借りてしまっているという徹底っぷり。担当にも細かいNGを数多く出すなど、かなり面倒な人物であることは間違いない。
どうやらバレた際に幻滅されたり非行に走ったりショックで心を閉ざしてしまったりすることが嫌なようだ。姫の学校の担任も父親の職業は認識済みでむしろファンであるが、彼の娘に知られたくない! という熱い想いに押され口を閉ざすのに一役買っていた。現在教育現場ではそれぞれの両親の職業をあまり詮索しないという体制が取られているようだ。職業差別などが起きないようにという配慮がかくしごとに一役買っている。
しかし、そんな風に徹底していてもアクシデントは起こる。新担当になったという十丸院が読者プレゼントのTシャツが出来上がったから届けにいくという連絡が入る。しかしなかなかやってこない。もしや自宅に向かってしまったのではと不安になるが、それは的中してしまう。
絶対に自分が漫画家であることを悟られてはいけない可久士。だが、ちょっと下ネタが過ぎる漫画家であること以外は善良な一般市民である彼は、街中でピンチの人がいたら普通に救助活動だって行う。目黒川を流されてしまったネコを助けるために自前のドーナツクッションでさっそうと救助を行うが、名乗ってうっかり新聞などに掲載されるわけにもいかずさっそうと立ち去る。しかし、それが逆に人の好奇心を煽ってしまう。
ギャグとほのぼの路線っぽいのだが、泣かせる要素も今後でてきそうだ。エンディングはまさかの大瀧詠一の「君は天然色」。某ビールのCMでおなじみのあれである。意外なエンディングだが清涼感溢れるイラストと相まっていい感じ。
(文=三澤凛)