中国のアリエクスプレスでインチキ「ゲームボーイ」を買ってみたら……マリオで『スパルタンX』が始まっちゃった!!
2019.11.23
中国のアリババが運営するアリエクスプレス。日本でいえば楽天に近いネットショッピングサイトである。パソコン周辺機器や電化製品の多くが中国で生産されるようになったいま、探せばAmazonとかで買うよりも、かなりオトクになる便利なサイトである。
最近は、かなり怪しげだが日本語で表示してくれるようになった。販売業者とのやり取りは英語だが、もともとのシステムがしっかりしているので、ほとんど英語を読めなくても問題なく買い物はできるハズ。
EMS(国際スピード郵便)なのに、なぜか二週間以上も届かないとか到着の遅さには定評があるものの、すぐに必要でなければ、Amazonよりも原価に近いし便利この上ない。
でも、やっぱり中国である。いまだに我々が期待するようなカオスなインチキ商品も揃っている。
それが、冒頭の写真で掲げた謎のゲーム機。本体は懐かしのゲームボーイのようなのだが400種類もゲームが入っているという。ちなみに値段は上がるが、1000種類のゲームが入っているバージョンもある。
こういったインチキくさいファミコンゲームというのは、かなり古くから存在する。筆者が学生だった20世紀のこと。中国への留学から帰ってきた友人が、持ち帰ったのがこの類い。ひとつのファミコンカセットに100種類あまりのゲームが入っているという代物だ。
しかも「スーパー○○」の類いで最初から最強になっているグラディウスとか、連射しなくても弾がレーザーになるスターソルジャーなんかが入っていた記憶が。いわば、その現代版がコレなのだろう。
果たして、そんなインチキ商品が日本に届くのか……? と、注文をしてみたらちゃんと届いた。さすがに優秀なアリエクスプレス。
で、届いたのが写真のもの。第一印象はとにかく軽いこと。ゲームボーイよりも更に軽い。そしてチープなボタンは非常に押しにくさを感じさせる。
さて、起動してみると確かに様々なゲームが。『スーパーマリオブラザーズ』が入っているあたり完全な海賊版である。しかも『スーパーマリオブラザーズ6』とか、『スーパーマリオブラザーズ10』とか、本物には存在し得ないタイトルが。
いったいなにが始まるのかと起動してみたら、これがとんでもなかった。なぜかプレイヤーキャラがマリオの『スパルタンX』がはじまったのだ。かと思ったら、別のゲームではマリオで『バルーンファイト』がスタート。なんだ、この技術力の無駄遣い?
この技術力を別に生かしたほうがいいんじゃないかと思うインチキ商品。しかし、こうした海賊版用の元データというのはどんな風に流通しているのだろうか?
(文=昼間 たかし)