祝・2期放送決定!『信長の忍び』の制作から販売&配信まで、丸ごと石山桂一PDインタビュー!!
2017.03.24
■お膝元・岐阜城とのタイアップも今後はさらに強固に
―― 話をちょっと戻しますが、無事2期につながったということは、DVD同梱版のコミックの予約受注数の数字はかなり良かったということですか?
石山 そうですね、はい、おかげ様で。通常、大体1割ぐらいらしいんですよ、同梱版の予約本数というのは。たとえば1万部発行しているコミックであればDVD同梱版は1,000部ぐらいであると。ところが2~3割ぐらいの数字が出たんですよね。普段、『信長の忍び』のコミックは6、7万部ぐらい発行されていますから……。
―― 1万枚以上も売れているじゃないですか!
石山 ありがとうございます。『信長の忍び』はサイズや価格が手ごろだったんだと思います。5分枠のアニメですから13話収録といっても、1時間以内で収められますし。うまく2期への足がかりを作ることができた取り組みだと思うんですが、ただ、僕の中で1期ではやり残してしまったなと考えているのが宣伝なんです。
今後2期ではそこに力を入れたいなと思っています、イベントや上映会、あとは地方とのタイアップですね。現在、岐阜城とタイアップを進めています、やはりご当地感を広めたいですし。あと商品化、グッズの制作も2期からは進めていければと思っています。
―― そういえば可愛らしい絵柄なのに、あまり関連グッズを見かけなかったような……。
石山 そうなんですよ。事前に作って、在庫を抱えてしまうというのも、今はなかなかできませんから。ただ、2期ではECサイトなんかも作って、色々なグッズを皆さんにお届けできればいいなと思っています。
―― 放送開始前はわからなかった、この辺にボールを投げればいいんだというところを大分掴んできたということですね。
石山 意外と放送前の予想からブレていませんでした。まずはやっぱり重野さんファン、歴史ファンが一番で、あと「京まふ」(「京都国際マンガ・アニメフェア」。16年9月17、18日開催)でも感じていましたが、水瀬さんというか、千鳥ファンも多いです。あとなんと言うか……信長たちには賞味期限がないじゃないですか。
―― ないですね。肖像権もありませんし。
石山 戦国武将たちそのものが持つ魅力も強いわけです。千鳥や助蔵といった『信長の忍び』オリジナルキャラ、歴史的な記述が少ない帰蝶なんかはかなり自由に動かしていますが、重野さんが描かれる戦国武将は、歴史好きから見てもしっかり描かれているのに、キャラクターとしてとっつきやすい。だから岐阜城などとしっかりタイアップしつつ、TVアニメも3年5年と長く続けていって、キャラをしっかりと根付かせることができればと思っています。