想いを伝えないまま消えてしまうのは、悲劇なのだろうか? ドラマ『時をかける少女』第2話レビュー

2016.07.19

ドラマ『時をかける少女』公式サイト・ストーリーより

 キスは神聖なものだ。

 私は古い人間だし、欧米人でもないので、ちょっとした挨拶やゲーム感覚でキスをしたり、ましてやその写真をネットに上げたりするものではないと思っている。

 7月16日放送の『時をかける少女』(日本テレビ系)第2話のテーマのひとつは「キス」だった。

 ある日の教室、未羽(黒島結菜)は、友達のえりちん(三浦透子)が、彼とのキス写真をネットに上げているのを見て衝撃を受ける。

「絶対に後悔するって。だってずっと残るんだよ」そう言う未羽にえりちんは言う「だからよ」。

 もちろん私は未羽に共感する。永遠の愛を誓い合うのはいい。しかし、人が生きていく中で、本当に永遠のものなんてそうそう見つかるものではない。

 一方、未羽に思いを寄せる翔平(菊池風磨)も、キスについて思いをめぐらす。

 翔平が暮らしてきた未来の世界では、自由恋愛はほぼ絶滅し、もちろんキスもなくなっているようだ。恋愛のマニュアル本を読んでは、実際のキスを想像する。

 そんなとき、未羽は妹の那帆(石井萌々果)に彼氏ができたことを知る。

「(彼氏と)何すんの?」と興味津々の未羽に、「ガキみたいな質問やめてよ」と那帆はそっけない。

 お互い(おそらくは)初めてのキスへの思いが高まったところで、エンディング、翔平は未羽にキスをする。

 驚いてプールに落ちる未羽。

 高3だというのに、この純粋さ。思わず「昭和かよ!」と突っ込みを入れたくなるが、それがいいのである。

 そして、今回のストーリーのもうひとつの柱になっているミホ(高月彩良)の恋物語との対比へとつながっていく。

 ミホは2年前に事故で亡くなった女子高生。その心臓が未羽の学校の西岡(森永悠希)に移植されたことをきっかけに、彼女のことを知り、未羽はタイムリープして会いに行く。

編集部オススメ記事

注目のインタビュー記事

人気記事ランキング