『DOOM』のアレが手元に!? 思わずブッぱなしたくなるプラズマ砲「BFG9000」をレゴで再現！
2016.04.27
手間と暇とアイディアをつぎ込めば、レゴで作れるモノの可能性は無限に広がっているとも言える。先日、迫力あるゲーム内の架空兵器「BFG9000」の重厚なシルエットがレゴで再現されて話題だ。
■5000個ものレゴで「BFG9000」を再現
ファースト・パーソン・シューティング（FPS）ゲームの草分けである『DOOM』シリーズに登場する架空のプラズマ砲が「BFG9000」だ。同ゲーム中、最強の攻撃力を誇る兵器で、一発で周囲の敵を一掃できる並外れた破壊力を持つウェポンである。その絶大な攻撃力の代償として連射はできず、場合によっては爆風によるダメージを被ることがあるため、使いこなすにはある程度慣れる時間が必要とされる。とはいえ、やはりその凄まじい破壊力とビジュアル上の派手な演出で人気は高く、まさに“ぶっ放す”快感の虜になっているファンも多い兵器だ。
そして今回、このBFG9000をレゴで再現したのが、YouTuberのZaziNombie氏。約5,000個ものレゴブロックを使って重厚な砲身を細部にまでこだわって作り上げ、全長約90cm（3フィート）、重さ約9kg（20ポンド）の“レゴ製BFG9000”を完成させたのだ。ディテールはむしろゲーム中の画像よりも本物っぽく創作されており、電源コードらしきものが取り付けられているのも、プラズマ砲っぽさを演出している。9kgという重量はさすがに重いようで、紹介のために少しの間だけ抱えていたZaziNombie氏の手の甲には、レゴの丸い突起の跡がクッキリと残っている。
1993年の『DOOM』第1作のリリースと共に登場したBFG9000だが、この“BFG”が何の頭文字であるのか、いろんな解釈があるのが面白いところだ。「Wikipedia」によれば、BFG9000のオリジナルのデザイン画には「Big Fragging Gun（大型榴弾銃）」という記述があったというが、“大いに楽しめる銃”ということで「Big Fun Gun」という説も出てきたり、その凄まじい破壊力を揶揄したあまり行儀の良くない表現の「Big Freaking Gun」（クソったれな破壊力の銃、というようなニュアンス）という解釈もあるのだが、なんと最も有力な正式名称であるとされているのが「Big F○cking Gun」という、ミもフタもない四文字言葉が使われた名称なのだ。しかしまた一方でSF的な「Bio Force Gun（バイオ威力銃）」の略であるという見解もあるようだ。“BFG”の意味をめぐっていろんな解釈があるというのも、それだけファンが多いことの証なのかもしれない。
■昨年末には『Fallout』の「Fat Man」をレゴで作成
今回の“レゴ製BFG9000”で一躍メディアの注目を集めたZaziNombie氏だが、同氏のYouTubeチャンネル「ZaziNombies LEGO Creations」ではこれまでにもさまざまなゲームアイテムをレゴで作って紹介している。昨年末には『Fallout』シリーズに登場する武器「Fat Man」をレゴで作り上げて動画を公開した。
レゴブロックを約2,500個使用し、全長約1.2m（4フィート）の銃身を、これまた細部にまでこだわって作り上げ、ゴム式で弾頭を射出できる構造にもしている。動画では発射された砲弾が床に着弾するとパカっと2つに割れて中から細かいレゴブロックが散らばるシーンが収録されている。言ってみればレゴ版のクラスター爆弾というところだろうか。
クラスター爆弾というよりも、実際の設定ではこのFat Mamは核弾頭を発射する携帯型核兵器なのだが、日本語版では「ヌカランチャー」という名称に変更されている。これは長崎に落とされた原子爆弾の名前が「Fat Mam」であることに配慮したためだ。そもそも『Fallout』シリーズは核戦争後の世界を舞台しており、唯一の被爆国である日本からしてみればナーバスになり得る表現も少なくない。シリーズ3作目の『Fallout3』の日本語版（PS3版）では、オリジナルにある不発弾の核爆弾を爆破させるストーリーが削除されるなど、実際に表現規制も行なわれている。クールなビデオゲーム内の架空兵器の数々だが、現実に携帯用核兵器などというものがこの世に登場したらかなり物騒なことになるのは間違いない。再現するのはレゴに留めておくべきということなのかもしれない。
（文／仲田しんじ）
【参考】
・Mashable
http://mashable.com/2016/04/17/doom-lego-bfg-9000/#04FIzpbZO5qg
・Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/BFG_(weapon)