【AnimeJapan 2016】ライセンス料無料を打ち出す企業まで発見! 昨年比で大盛況のビジネスブースが開幕

2016.03.25

「AnimeJapan 2016」ビジネスエリアにて。

 3月25日、今年で3回目となる国内最大級のアニメ見本市「AnimeJapan 2016」が開幕した。

 今年も昨年に引き続き、初日はBtoBを活性化する目的で設置されたビジネスエリアを先行して開催。会場には、国内外から数多くの業界関係者が来場した。

 ビジネスエリアには、海外とのビジネスマッチングを求める国内の企業のみならず、海外の企業、イベント主催者なども多数出展。出展者数、来場者数とも昨年比で大幅増の活況になっている。とりわけ、会場内で目立つのは中国を中心としたアジアからの来場者だ。

 近年、中国では日本アニメの動画配信サイトが乱立。それを受けて動画配信権の価格が高騰しており、日本側もより高く買ってくれる取引先を求めているという状況がある。

 出展していた、北京に拠点を置く北京動卡動優文化傳媒有限公司で話を聞いてみたところ「アニメイベント開催のために、すでに10年契約で会場を押さえている」との話も。かつては海賊版があふれかえっていた中国だが、近年では正規流通のルートもほぼ確立。これを受けて、中国の巨大な市場が日本のアニメを支えるという状況が生まれ始めているようだ。

 また、出展者の中で目を引いたのは株式会社イオンファンタジー。名前でわかる通り、同社はイオンのグループ企業。同社は、キャラクター「ララちゃん」を10年前から展開しているが、秋からはキッズステーションでのアニメ化も予定しており、初の出展を決めた。

 東京の動向だけを追っていると見えてこないが、このキャラクター、全国はもちろん海外のイオンでも目にすることのできるメジャーなキャラクターで、ファンクラブの会員数は100万人を超えているというから驚きだ。

 さらに驚愕なのは、現在、先着5社でキャラクタービジネスのライセンス料を1年間無料としていること。通常は1%というのも大安売りだが、1年間無料とは信じられないセール。改めてイオンという企業の巨大さを知らしめられる出展であった。

 明日からは、いよいよ一般開催もスタートする「AnimeJapan 2016」だが、今回もやはり今までに気づかなかった新しい作品やキャラクターに出会うという、大事な楽しみ方ができそうだ。「アニメのすべてが、ここにある」というキャッチフレーズに間違いないことはよくわかった。

 今年も、大勢の来場者で賑わってほしい。
(文=昼間たかし)

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