「腐女子は絵の綺麗さとか動きとか興味ないんだな」『おそ松さん』第2巻が記録的大ヒット!! しかし裏では不名誉な記録も!?

2016.03.06

『おそ松さん』公式サイトより。

 腐女子を中心に社会的なブームを巻き起こし、ついにはテレビ東京の社長までがその人気に言及する事態となっているTVアニメ『おそ松さん』(テレビ東京系)。2月26日にはアニメの第二松(第2巻)が発売され、発売初週にBlu-rayで約2万8,000枚、DVDで約3万4,000枚と驚異的な売り上げを記録した。これには「2010年代を代表するアニメになったな」「腐女子の購買力凄すぎワロタ」と驚きの声が上がっている。

 ここでまず、『おそ松さん』がどれだけ凄いのかを説明すると、1月に発売された『おそ松さん』の第一松(第1巻)は初動約8万枚を売り上げ累計は10万枚を突破、これは2013年に発売された、あの社会的大ヒットアニメ『進撃の巨人』の第1巻の初動約5.6万枚を大きく上回っており、いかに驚異的な数字かがわかる。

 さらに深夜アニメに限ったことで言えば、今までに売上10万枚を超えたと言われている作品は、14年の『ラブライブ! 2nd Season』(TOKYO MXほか)だけであり、この点から見ても『おそ松さん』がどれほど歴史的にも凄まじい記録を打ち出しているのかがわかる。ちなみに『ラブライブ!』発売時には、ネット上で「正直ラブライブ1巻を超える売り上げの深夜アニメは一生現れないと思う」「実際売り上げで争うのがバカらしくなったやつ一定数はいるよな」「ラブライブ2ndの1巻だけは何かもうアニメとは別のカテゴリだと思う」「世界新記録みたいものだからな早々破られることはない」と言われており、まさか2年もしないうちに、その記録に肉薄する作品が現れるとは誰も予想できなかったことだろう。

 そして、『おそ松さん』は2巻になっても勢いはとどまることを知らず、初週売上約6万2,000枚を売り上げたのだが、「10万から下がりすぎだろ」との声もある。しかし一般にTVアニメの第1巻は特典のつく商品が多く、また作品が放送中で熱量が強い、1巻だけ安いこともある、との点から2巻の売り上げが落ちてしまうのは、ある程度当たり前。実際、『おそ松さん』も1巻には完全新作アニメが収録されるなど豪華特典がついていて記録を伸ばした面もあり、逆に2巻でまだ2割程度しか売り上げが落ちていないのは「よくこんなに売ったな、もっと下がるかと思った」との声もあるほどだ。

 そんな大ヒット中の『おそ松さん』だが記録の面で1つ、不可思議な点がある。それはBDよりもDVDのほうが売れているという点だ。現在はBDが広く普及しており、画質もDVDよりも良いため、値段が少々高くてもBDの売り上げのほうが圧倒的に上、というケースが多い。現に『進撃の巨人』の第1巻の初動約5.6万枚の内訳はBD約3.7万枚、DVD約1.9万枚と、BDがDVDの倍近く売り上げている。それに対し『おそ松さん』さんはBD約が2万8,000枚、DVDが約3万4,000枚と、なんとDVDのほうが多い。

 これには「おそ松で重要なのは声なんだからそりゃDVDで充分だろ」「女性層と若年層はDVD強いといわれるが、おそ松についてはまさにそうだな」「ほんまにこれで購買層がわかるわ」「女は絵の綺麗さとか動きのかっこよさにはまったく興味ないんだよ。だから安いほうを選ぶんだ」との分析がされている。

 人気声優を集めれば売れるのであれば、世の中もっとヒット作だらけだと思うが、「特典が目当てで、別に円盤が欲しいわけじゃないんだろ」との指摘もあるとおり、DVDのほうが売れるのは他ヒット作にはない現象。テレビ東京の社長が、『おそ松さん』の人気は声優にあると語り、腐女子はそれを否定していたが、この売り上げの記録をみると社長の意見も、ある程度は正しかったのかもしれない……(記事参照)。

編集部オススメ記事

注目のインタビュー記事

人気記事ランキング