2016年冬アニメは異世界で“かぶり”発生!? 福島潤の『弱ペダ』とは違う一面や、照井春佳の意味深発言も

2016.01.13

『この素晴らしい世界に祝福を!』公式サイトより。

 いよいよ2016年冬アニメの季節となってきた。前期の15年秋アニメでは、『学戦都市アスタリスク』と『落第騎士の英雄譚』の内容やヒロインの設定などが、かなりかぶっているということで作品を見比べる視聴者が現れたが、今クールは主人公が何もわからないまま異世界に飛ばされ冒険者になるというところが共通している『この素晴らしい世界に祝福を!』(以下、『このすば』/TOKYO MXほかにて13日より放送開始)と『灰と幻想のグリムガル』(以下、『グリムガル』/TOKYO MXほかにて毎週日曜日放送中)がそれぞれスタートする。

 いきなり見ず知らずの異世界に飛ばされ、両作品とも往年のアニメ『神秘の世界エルハザード』のように主人公たちに特殊な力が与えられるというような“ボーナス”はなし。剣と魔法のファンタジーな異世界で冒険者となって悪戦苦闘しながら道を切り開いていく姿を、『このすば』はコメディータッチに、『グリムガル』はシリアスに描き出す。

『このすば』は、主人公・佐藤和真(カズマ)は幸運以外の能力は平均以下だが、口先は達者でピンチを切り抜けることもしばしば。そんなカズマに、能力こそずば抜けているもののメンタルなどが残念なアクア、めぐみん、ダクネスが仲間となり、生活費を工面するという難問を始め、仲間が引き起こす問題などさまざまな受難が振りかかる。一方の『グリムガル』も、何もわからないままグリムガルという世界に放り出され、生きるために冒険者の道を選ばざるをえなかった少年少女たちが、ゴブリン1匹を倒すのにも苦労したり命を奪うという葛藤がありながら、それでも過酷な日々を生き抜いていくものとなる。

 それぞれの作品とも昨年12月下旬に先行上映&トークショーを開催。『このすば』の方に参加した20代女性がその様子を語る。

「初めて主役の少年・カズマを演じることになった福島潤さんが印象的でした。福島さんというと『弱虫ペダル』の鳴子章吉役で熱い演技というイメージでしたけど、『このすば』では少し皮肉屋なカズマを軽快に演じていて、こんな一面もあるんだとビックリでした。その福島さんはさまざまにアドリブを入れてクオリティアップに務め、気合を入れまくっているそうなんですけど、そのアドリブがいい出来らしくて雨宮天さん、高橋李依さん、茅野愛衣さんも悔しがりながらついていっていると話してましたよ」

『グリムガル』のイベントに参加した30代男性はシリアスなスタッフ・キャストの熱意を感じたという。

「吉野裕行さん演じるランタがある女性を『ちっぱい』とからかうシーンがあったんですが、この日登壇していた島崎信長さんが、その裏話として、発音をどうするのかという話をしていました。島崎さんによると、スタジオ内にいたその道の“権威”といわれている杉田智和さんに吉野さんがすぐに聞きにいったそうですが、『これは派閥がある』といわれたことがきっかけで、監督や原作者で膝を突き合わせて、本気で会議を開いたということがあるくらい、結束が強いみたいです。それとシホル役の照井春佳さんがイベント中いきなり『個人的に声優人生で一番大きい出来事がありました。そこもみなさんにぜひ観てほしいです』と、意味深発言もあって、周りの観客も“えっ!?”と驚いてました」

『このすば』はくつろいだ感じで楽しめ、『グリムガル』は緊張感ある描写が楽しめるよう。『学戦都市』と『落第騎士』は、内容はかぶっていたといわれながらも最終回が放映されるころには、それぞれにファンができていたが、『このすば』と『グリムガル』の異世界話はどういう評価となるのか楽しみなところだ。

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