「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」【2014年 夏】
ハウツー要素にサービスカットと、至れり尽くせりの『ヤマノススメ セカンドシーズン』【第一話レビュー】
2014.08.04
――ジメジメ蒸し蒸し、鬱陶しい梅雨空と台風をスカッとアニメでぶっ飛ばせ! 7月より放映開始された2014夏の深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」! ※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。
【9日(水)編】
■『ヤマノススメ セカンドシーズン』
第1話「テントに泊まろう!」
アース・スター エンターテイメント刊「月刊コミック アース・スター」連載、しろ作の原作マンガを山本裕介監督とアニメ制作・エイトビットによりテレビアニメ化。
人付き合いが苦手でインドア派の高校生あおい。幼馴染のひなたは元気いっぱいで山が大好きな正反対の性格。高校で再会した2人だが、「昔一緒に見た山の朝日をもう一度見よう」とひなたに促されたあおいは次第に山の魅力に目覚めてゆくのだった。
“女の子だけのゆるふわアウトドア”をうたって人気を博した『ヤマノススメ』が一年半ぶりに帰って来ました。以前、西武線車中の液晶モニタでさんざんタイアップ映像が流れていたので、一般の人にも認知度がグッと高まったと思われます。
5分のショート枠の利点を活かして、いい意味で空気アニメだった第一期に比べ、今シーズンでは15分枠の番組となったことで大幅にボリュームも内容もレベルアップ。
初回ではひなたの家にやってきたあおいを中心に、かえでとここなも加わって具体的なテントの張り方とペグの打ち方、飯ごう炊飯の仕方にカレーの作り方と、丁寧な解説付きで手順を説明してくれてハウツーものの趣あり。おまけにテントの中に寝転んでのガールズトークシーンやまさかの全員の入浴シーンのサービスありと至れり尽くせり。作画の質もかなり高く、15分ながら30分番組級のクオリティでお腹いっぱいの満足感です。
すでに富士急行によるキャンペーン「富士急行線で行く ゆるふわ旅のススメ」も開始され、人気作の仲間入り間違いなしの本作。今シーズンは2クール全24話放映とのことで、最後まで視聴すればアウトドア知識も完璧に身につきそうですが、そのまま勢いで冬山登山や富士山にご来光を拝みにいくと確実にあの世へ一直線なので決してマネをしないようにお願いします。
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『あいうら』『クッキングパパ』
(文/出口ナオト)