『永遠の0』の牙城を崩した『土竜の唄 潜入捜査官 REIJI』キャスティングの妙
2014.02.25
――アニメ映画やマンガ原作映画など……今や日本の映画業界を語るにも、アニメやマンガは欠かせないものとなっている。そんな国内映画ランキングにおけるアニメ映画らを定点観測!
興行通信社発表の2月15日~21日の国内映画ランキング(観客動員数)によると、アニメ・マンガ原作・特撮映画関連では、これまで8週連続で1位をキープしていた『永遠の0』の牙城を崩し、初登場で1位となった『土竜の唄 潜入捜査官 REIJI』、8位に2週目の『劇場版 TIGER & BUNNY-The Rising-』、10位に4週目の『THE IDOLM@STER THE MOVIE 輝きの向こう側へ!』、計3作がトップ10にランクイン。
『土竜の唄 潜入捜査官 REIJI』は、「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で連載中の高橋のぼる原作のマンガ『土竜の唄』の実写版で、暴力団に潜入する捜査官(モグラ)・菊川玲二の組織内での成り上がりと活躍を描く。
映画化にあたり、監督を三池崇史、脚本を宮藤官九郎が務め、生田斗真を主演に、大杉漣、的場浩司、渡辺哲らそのスジ系の俳優、岩城滉一、遠藤憲一、斉木しげる、山田孝之ら名優が出演する豪華な布陣の作品となった。
また、今作では岡村隆史がスキンヘッド&ダイヤモンドの差歯の猫沢に、上地雄輔が全身豹柄の刺青をした黒河に扮しているほか、山田孝之の金髪オールバック、仲里依紗の警官制服姿、シリアスもコメディもきっちりこなす堤真一の“クレイジーパピヨン”っぷりなど、配役の妙も大きな見どころとなっている。
監督、脚本、出演とも日本屈指のヒットメーカーが務め、『永遠の0』から首位を奪取した本作。これからどこまでその人気が続くのか、また売り上げなどを含めた原作マンガの動向にも注目だ。
そして次週以降は、藤沢とおる原作の『劇場版 仮面ティーチャー』、クロエ・グレース・モレッツが再びヒットガールに扮したアメコミ原作ヒーローモノ『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』もランクインが確実と、アニメ・マンガ・特撮関連の話題作が続々。週替わり特典効果もあって、根強い人気を維持する『劇場版 TIGER & BUNNY-The Rising-』と『THE IDOLM@STER THE MOVIE』の推移と合わせて、引き続き週間ランキングを追っていく。
(文/高橋ダイスケ)