地下アイドル、武道館に立つ!アリス十番Xスチームガールズが武道館で見せた地下アイドル魂!

2013.12.28

 12月27日、日本武道館で行われたライヴイベント『Visual BANG!~SID 10th Anniversary FINAL PARTY~』に、アリス十番Xスチームガールズ@仮面女子が、人気ビジュアル系ロックバンドが集う中、唯一のアイドルとして参加した。

 基本がビジュアル系ロックバンドの音楽イベントなので、客層は8割が若い女性客だ。当然会場内は完全アウェー。恐らくイベントに訪れた客の多くが、アリス十番やスチームガールズというアイドルユニット名をこのイベントを通じて知ったと思われる。それだけ音楽性や対象ファン層を考えれば、彼女たちの出演は表現を悪くすれば場違いに近く、アリス・プロジェクトならではの無謀なブッキングと言えた。箱の広さだって、これまでアリス十番やスチームガールズが使用しているサイズとは桁違い。なんと言ってもロック殿堂“日本武道館”だ。何もかもが初めてづくしだったであろう彼女たちが一体どんなパフォーマンスを披露してくれるのか、ビジュアル系のファンには彼女たちはどう映るのか。期待と不安の入り交じながらも注目が集まった。

 アリス十番Xスチームガールズ@仮面女子のパフォーマンスが開始するアナウンスが流れた瞬間に客電が落ちた瞬間、客席から歓声がわき、なんとサイリウムが見えるではないか! 彼女たちのファンもこの武道館に応援に駆けつけていたのだ! その数は決して多くはなかったが、それほど大きくない武道館ではサイリウムの存在がかなり目立つ。これはかなり心強い。最前列にも数人の熱いファンが陣取り、秋葉原PARMSと同じかけ声で応援開始。アリス十番Xスチームガールズ@仮面女子が「妄想日記」でパフォーマンスを開始すると、もうそこは秋葉原P.A.R.M.S以上のステージに、武道館が変わっていた。

 パフォーマンス最後の「夏だね☆」では、ゴムボートで客席を浮遊するお得意のパフォーマンスまで披露した。いつもならファンがボートを支えて客席を移動するのだが、さすがにこの日はスタッフがジェイソンマスクをかぶってボートを支えていた。しかし、これがアリス十番Xスチームガールズのパフォーマンスだという驚きは、多くの観衆に与えることができたのではないだろうか。

 ステージ上に立って汗を飛び散らせながら首を振り、笑顔で歌って踊る彼女たちと、それを見守った観衆の年齢は、だいたい同じくらいだったんじゃないだろうか。同性の子が頑張る姿は、観衆の目にはどう映ったのだろう。

 来年にはZEPP東京にてワンマンライヴが決まっている。着々とステップアップしていく彼女たちがいつしか、地下アイドルという枠を抜け、同性からの目標や憧れの対象となる日がそう遠くないかもしれない。
(文=Leoneko)

 

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