『メタルギアソリッド』に世界が注目!TGSで小島秀夫監督が語った最新作の内容とは?

2013.09.22

ステージイベントの様子。小島秀夫監督が登壇して解説などを行った。

 PlayStationR3、Xbox 360、PlayStationR 4、Xbox Oneのキラーコンテンツであり、新ハードPS4とXbox Oneのベンチマークともなりそうな『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』が、9月19日から22日まで行われている東京ゲームショウ2013に登場した。プレイアブルの出展こそないものの、ソニー・コンピュータエンタテインメントとマイクロソフト双方のブースでイベントが予定されており、19日にはSCEブースにてステージイベントがおこなわれている。内容は本作の小島秀夫監督が登壇し、デモ映像や実機プレイを見ながら作品を解説していくもの。

「九割ぐらいワンショットなんですよ。映画のようなカットをしたいところもありますけど、ぐっとおさえて。ワンカメラで。演出は難しいですけど、臨場感は出る。ゲームとカットシーンの差異がない。そのままつながっている」(小島監督)

『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』は、チュートリアル的なプロローグ『GROUND ZEROS』と本篇からなる構成であることが既に発表されているが、それはこのイベントでも繰り返し小島監督の口から語られた。本篇では天候がリアルタイムで変動し、時間の経過という概念もある一方、『GROUND ZEROS』にはそれがない。そして本篇の舞台は、『GROUND ZEROS』よりも遙かに広大だ。MGSユーザーにはまずこのプロローグで慣れてほしい――というのが、小島監督以下スタッフの思いであるようだ。

画面中央が小島監督。世界中のメディアの注目を集めていた

 実機プレイは当然『GROUND ZEROS』。ゲームの舞台に降り立った主人公・スネークを操作し、制限の少ないオープンワールドで、自由な発想で作戦を組み立てつつ、『Metal Gear Solid : Peace Walker』にも登場した少年兵チコを救出することが目的だ。冒頭、カズヒラ・ミラー役である声優・杉田智和のセリフが流れる。

「その収容施設に囚われている俺たちの仲間、チコを救出するんだ。今日はノーキル、ノーアラート。誰にも見つからず、一人も殺傷することなく、任務を達成してほしい。これは、たくさんのお客さんへのお披露目になる。しかも、世界中から来たゲーム大好き紳士淑女の皆さんだ」

 なんと、東京ゲームショウ2013用に収録した音声だった。「これより、東京ゲームショウ プレゼンテーションを開始する。アテンション・プリーズ・エヴリワン。ウェルカム・トゥ・東京ゲームショウ(ショウ、ショウ……とセルフエコー)」。仕込みの歓声ガヤも流れたが、気の利いた仕掛けにステージ前のオーディエンスも湧いた。

トレーラーの上映や実機プレイなどが行われ、イベントは盛況となった。

『GROUND ZEROS』の実演内容は以下の通り、施設に散らばる敵兵をマーキングしながらスネークを進ませる。サーチライトに照らされ、レンズフレアの横線が表示されているときに動くと発見されるので注意が必要だ。ノーキル・ノーアラートの制限つきということで麻酔銃で敵を眠らせていく。倒した敵は発見されるとまずい。眠ったところを担いで物陰まで運んでいくスネークだった(フルトン回収は本篇にはあるらしい)。敵兵はバディ(相棒、仲間)と行動を共にしているのでひとりだけ倒してもだめ。この実演では、ひとりに仲間を呼ばせておびき出すという技を使っていた。その直後、スネークはチコらしき人物を救い、脱出することになる。まだアイテムや装備が「そこにあるものを使う」にとどまる『GROUND ZEROS』ではヘリコプターは一機のみ。さきほど敵兵を隠したのと同様、チコ(らしき人物)を担いでヘリの降下ポイントまで移動する。ヘリの降下ポイントはプレイヤーが選ぶことができる。このときは白い安全なポイントが遠かったので、赤く表示される“危険だが近いポイント”をめざしていた。隠していたはずの車がなくなり、やむなくチコ(らしき人物)を担いで走るスネーク。ヘリに放り込むと自らも乗り、脱出に成功するのだった――。

 本篇ではヘリコプターを改造したり複数用意することができるらしい。ストーリーだけでなく、システム面でも『Metal Gear Solid : Peace Walker』とのつながりがあるのかもしれない。「続きは本篇で。ありがとう、サンキュー」というカズの声に、観ていた人々のあいだに拍手が起こった。

「ここで『GROUND ZEROS』のタイトルのとおり、このあと何かすごいことが起こる。プロローグの九年後にスネークが目覚めたら、片手がなかったりする。そこから本当の巨大なオープンワールドのスニーキングミッションが始まる」(小島監督)

 MGSシリーズではもうおなじみだが、海外の業界関係者やプレスが集い、小島監督のステージとトレーラー上映を食い入るように見つめ、それが終わると蜘蛛の子を散らすようにサーッと姿を消す光景はこの日も見られた。新ハード浮沈の鍵をにぎる国産タイトルとも言える『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』。その動向に世界が視線を注いでいる。

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