TVアニメ『無職転生 ~異世界行ったら本気だす』エリスがツンデレヒロインにしては強すぎる第5話

TVアニメ「無職転生 ~異世界行ったら本気だす」公式サイトより

 突然初対面の女性と馬車に乗せられていて困惑するルディ。父からの手紙を読んでみると、ルディが望んでいた仕事が見つかったという事だ。 だが、この仕事の期間は5年。ロアに住む9歳のお嬢様の家庭教師がルディの仕事だ。家庭教師として教える傍らギレーヌに剣を習うこともできるらしい。ギレーヌは剣王と呼ばれ父よりも圧倒的に強いらしい。ちなみにギレーヌとパウロは既に体の関係があるらしい。相変わらずモテる男だ。

 ルディはギレーヌとそのお嬢様とやらに5年間読み書き算術、簡単な魔術を教えるという仕事をするらしい。その間帰宅、手紙などの一切の接触を禁じるという厳しい文言が。その理由はシルフィーに依存し始めているように感じ、それは彼女にもよくないと感じたからだそうだ。

 働き、金を稼いで自立した人間になりより立派になることを期待していると結ばれた手紙を見て、やってくれたなというのが正直な感想のようだ。だがとりあえず今はこれでよし、と思うしかない。シルフィーを独りぼっちにしてしまうのは可愛そうだが、自分のことは自分で解決しなくてはならない。だがさすがに5年間音信不通を余儀なくされるのは辛い。

 さっそくロアの街に到着し、お嬢様のいる家に通される。フィリップ・ボレアス・グレイラットというこの家の主人はパウロとはいとこにあたる関係のようだ。つまり、ルディにとっても親戚だ。彼は町長をしており、グレイラット家は思ったよりも身分の高い家だったようだ。

 ルディはどこまで話を聞いているかと問われ、「5年ここで働けば魔王大学の入学金を援助してもらえる」と答えると、それしか教えられていないことに頭をかかえるフィリップ。とりあえず件のお嬢様に会わせてもらう事に。フィリップの娘であるエリスは「少し」わがままであり、ごく一部の人間以外にはなつかないという。フィリップはルディにも正直期待はしていないという。あってみなくてはわからないと言いながら、少し不安を覚えるルディ。

 エリスのいる部屋に入り、彼女の姿を視界が捕らえると、ルディの五感が全て赤信号をともすし始めた。エリスはルディを見るなり彼が年下だと悟り、文句を言ってくる。だが年下だからといって家庭教師になるかもしれない人物にそんな言葉づかいはおかしい。それをやんわり伝えようとした瞬間、ルディの頬に強めのビンタが撃ち込まれる。なぜ殴られるのか理解できず「なんで殴るのか?」と問うと「年下の癖に生意気だから」という理不尽極まりない答えが返ってくる。

 ルディは一瞬考え、同じようにエリスの頬を叩き返す。これで人に殴られる痛みがわかったかと言おうと思ったら、次は彼女から本気のグーパンが飛んでくる。さらにはルディを殴り倒し、その顔に次々と拳を降りかからせてくる。誰に手を挙げたか後悔させてやる、といつまでも攻撃をやめないエリスにルディは身の危険を感じて魔法を使ってやり返し、隙を作ってその場から逃げ出した。

 こんな狂暴なのは自分が知っているお姫様なんかではない。あれでは不良漫画の主人公である。改めて父親であるフィリップと話すことに。毎回エリスの家庭教師になるものはこの段階で逃げ出してしまう人も少なくないらしい。 だがルディはここでノコノコ逃げ帰ったら笑われてしまうのが目に見えているために諦めたくないという。

 だが残るにしても、今日の態度をとるようなら家庭教師など務まらない。どうにかしてエリスがこちらのいう事を聞くように改善しなくてはならない。ルディは逡巡し、ある策を思いつく。一芝居うって、エリスに自発的に勉強をさせられるようにという作戦だが、果たしてうまくいくのだろうか。

 作戦の結構をフィリップにお願いし、ルディはいったん自分にあてがわれた部屋に戻ることに。一気に環境が変わったので疲れはてて眠ってしまったルディだが、眼をさますとそこは見知らぬ場所。箱の中に入れられrれ、手はロープで縛られていた。

 これが、ルディの考えた策である。ルディと共にエリスも寝ているところを連れてこられたようだ。ここまら魔術と知恵を駆使して脱出し帰宅するのがミッションだ。この作戦で勉強の大切さを存分に思い知ることが出来るという作戦だったのだが。

 目を覚ますと、エリスは全く黙っていない。拉致監禁されたらしいとルディが伝えても、大きな声でギレーヌを呼び、文句をいい黙らない。その声を聞きつけたコワモテの男たちが部屋に訪れ、うるさく騒ぎ立てるエリスに思い切り暴力を振るう。作戦の一環で多少の暴力はあると思っていたが、その暴力がかなり容赦がない。

 女の子であるエリスに対して顔も体もぼっこぼこに殴る蹴るである。この行為にはルディもかなり衝撃を受けたが作戦のためである。

 部屋から男たちが出ていくと小回復のヒーリングをかけてやる。もっとちゃんと治せと文句を言われるが、また騒がれたらたまらない。男たちの行動が作戦のためとはいえガチの危ない人種にも見えたためにルディは様子をうかがうことに。窓を見つけたルディはそこから脱出を試みる。これも作戦だ。ちゃんとエリスがルディに助けてほしいとお願いをしてくること、逃げる際に暴れない、大声を出さないという条件を出し、それを守れるかどうかで一緒につれて逃げるかどうかを検討すると伝えるが、エリスはプライドが邪魔して、素直にお願いをすることが出来ない。

 こうして迷っている間にも、先ほどエリスをボコボコにした相手が迫ってきている。殴られた恐怖から、エリスはルディに助けを求め約束を守ると誓った。

 逃げた先でルディはキチンとエリスに改めてエクスヒーリングをかけてやるが、傷が治った瞬間エリスは大声で話し出す。だが追手がついてきてると知って、また声を小さくし約束を守ると言いだした。言うを聞けるならルディはついてきていいというが、この分だとすぐに約束は反故にされそうだ。

 今いる場所はロアの隣町のようだが、エリスは字が読めないためそれもわからない。計算もできないからロアまで戻るために必要なお金がいくらなのかもわからない。それを一つずつ、これができたら便利だということを知らしめていく。ルディ全部やればいいとエリスはいうが、ルディは召使でも使用人でもないのだからそんなことは出来ない、という。エリスが嫌がったためにルディはまだあの家の家庭教師でもないのだ。

 なんとか馬車に乗り込み、二人はロアの街に戻ることが出来た。これで安全な場所についたと思ったらエリスは眠気が出てきたようだ。二人ともすっかり気を抜いて家に向かっていると、曲がり角でエリスが突然攫われてしまう。

 ルディがエリスの家で見たことがある使用人を見て駆け出した瞬間を狙われた。この使用人もどうやらグルのようだ。ルディは魔法を使い、エリスをさらった悪人を追いかけ、追い詰める。悪人たちはルディの魔術の技量を見て、こっちに付けば分け前をはずむと交渉を仕掛けてくる。

 その金額は彼の望む大学の準備金もあっさり賄える金額だ。多少心は揺れるが、お金の大切さと同じくらいにお金よりも大事なものについても分かっている。元はクズニートでお金の心配などせず生きてきた男だがお嬢様を裏切る意味、助けることで繋がる展開はちゃんと判断できる。それに、お金ではデレは買えないのだ。

 ルディは花火を使って注目させている隙にエリスを奪還することに成功。そのまま逃げようとしたが、悪人の一人が剣を二人めがけて投げつけてきた。この剣が確実に刺さる、と諦めそうになったその時、ギレーヌが目にも止まらぬ速さで現れ、二人を救ってくれた。

 このギレーヌのシーンはアクションの表現の描写がものすごく力が入っていた。目にもとまらぬ速さとつよさ、そしてその動きのせいでミミナリがしてしまう描写、どれも素晴らしい。

 ギレーヌが悪人を倒し、その悪人とつながっていた使用人を捕らえて彼らは屋敷に戻ることに。この使用人はエリスの傍若無人なふるまいに恨みが募り、今回の一芝居を利用しようとしたようだ。ギレーヌが来てくれなかったら死にかねない展開になっていた今回の作戦は、ルディとしては失敗に終わったように感じていた。

 だが、どこかがエリスの琴線に触れたのか、選択肢があっていたのか、エリスはルディに「特別にエリスと呼ぶことを許してあげる」という言葉を与えてくれた。こうして、ルディはこの家で初めて職を手にすることになった。

 しばらくはこの街での暮らしが中心となるのだろうが、ツンデレヒロインにしては強すぎるエリスとの攻防はしばらく続きそうだ。

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