TVアニメ『おそ松さん』混迷極まるコスプレ回3期第15話

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「しょうがない警察」

　警官に扮した一松がメイン。自殺をしようとする男を野次馬が必死に引き留めようとするが、そこにあらわれた一松警官は「しょうがないよね」といってむしろ自殺を後押ししようとしてしまう。

　俺の孤独なんてわからない、という自殺志願者にむしろ自殺を勧めるようにカウントダウンし。どうやら「みんな一緒じゃないから死にたくなるんだ」と自殺者側の気持ちでいたことがわかる。

　最終的に自殺志願者に彼女がいたことが発覚し、それでなお「孤独だ」といっていたことを知って一松警官はブチ切れて発砲しまくって終了。これは撃ちたくなるのもしょうがない。

「てやんでぇいメイド」

　おでん屋のチビ太がメインの話。カラ松が、チビ太のおでん屋に出向くと、そこにはメイド姿のチビ太が「てやんでえご主人様バーロー」と、いつもの口調にメイド言葉を挟んで接客をしていた。

　メイド服を着ているがチビ太だ。可愛くはない。おでんのまわりをからしで可愛くデコってくれるが大量のからしはむしろ罰ゲームである。メニューの名前もメイドカフェのようにやたら長い意味不明な名前になって全てまずそうだ。

　萌え萌えキュンのようなテンションで「バーロー」だの「チクショー」だの呪文を唱えさせられたり、全く嬉しくないチェキを5000円で撮られたり、最後にはチビ太が歌い出す。萌え死んだのではく、萌が死んでいた。

「ノーチャンス裁判」

　被告はおそ松。彼の罪は常におならをすること。検察であるチョロ松は彼に対して罰金10万円を申し立てた。弁護士のカラ松は必至にかばう。

　裁判長はトド松は、検察と弁護側のやり取りをすべて無視して、「死刑」判決。本人も家族に甘えていた、心を入れ替える、と涙ながらに訴えてもトド松は表情一つ崩さない。死刑は……と検察側がとうとう告訴を取り下げるとまで言いだした。だが、それでもトド松は死刑を翻さない。

　トド松は死刑判決を押し切り、さらにそのまま執行するとまで言いだした。おならを許してくれない人というのは存在するのだ。

「蚊転生」

　性欲がたまる一方だ！　と思っていたチョロ松が、なぜか蚊に転生。これなら女の子の血も吸い放題だ。さっそくトト子ちゃんの血を吸おうと近寄るも、罪悪感が邪魔をして生足に吸い付くことは出来なかった。

　たまたま一松が通りかかったので、彼の血を吸いにくっついたがさっさと潰される。なんと無残な……。

「おじさん」

　これ一番怖かった。おそ松以外の兄弟が皆子供になり、家の近所の怪しいおじさんの家に遊びに行く。子供たちは親から、おじさんの家には近づくなと言われているが、それでもこうして遊びに来てしまうようだ。

　おじさんは子供たちを家にあげると、紙芝居を呼んでくれる。今日の紙芝居は「うさぎとかめ」だ。

　一般的なうさぎとかめのストーリーが語られるが、まもなく亀がゴール、というところからオリジナルの話が入ってくる。亀はゴールするが、そこはゴールにあらず、人生のゴールはまだ先だ。そして反省して一皮むけたうさぎにあっけなく抜かれ、さらにその先には大物がアイルなどの人生論を聞かされる。

　亀は自分の才能の無さを思い知り、リタイアし多額の借金を抱え妻子に逃げられ、酒の味を知って落ちぶれていった。その亀の正体こそおじさんだったのだ。

　まさかの辛すぎる実体験紙芝居を見せられた子供たち。彼を反面教師にして生きるのだ。

「オレオレバーテンダー」

　カラ松の運営するバーに、女装した一松とトド松が来店。とりあえず生ビールとハイボールを注文するが、シェーカーを振ってかっこいいドリンクが作りたかったカラ松は、我慢できずにおしゃれなカクテルを作って出してしまう。もちろん二人には違うといわれて作り直すことに。

　しかしカラ松はおしゃれドリンクを作りたい。またしても客をイメージしたというおしゃれカクテルを作ってしまう。同じやり取りを繰り返し、二人は怒って帰ってしまうが、カラ松は作ったおしゃれカクテルを飲んでひたすら悦に入るのだった。　

「謎の多い料理店」

　どこの国の料理だかわからない料理店にはいってみたサラリーマンなチョロ松とおそ松。メニュ―を見てもどこの国の料理店だかわからないうえに、でてきた店員（十四松）の肌の色は青。やばいところに来たと思ったら店員の言葉は「誰がおならした？」と連呼。さらに間違えた、と言い直したと思ったら「パンツはいてないけど大丈夫？」と言いだす。どう間違えたのか。

　国の名前や料理の内容を聞いても要領を得ない。どうしたものかと思っていると、突然店員の態度が急変し、「閉店の時間だから出ていけ」、「二度と来るな。次はぶち殺すぞ！」と追い払われてしまった。結局何も食べられず、何の店だかもわからず終了。THE・理不尽。

　全体を通して理不尽極まりないが、ただ受け止めるしかない。それがおそ松さんだ。