TVアニメ『アクダマドライブ』「アクダマとは一体なんなのか?」第11話

TVアニメ『アクダマドライブ』公式サイトより

 クライマックス感が増していく本編。どうなるのか全く予想がつかないオリジナル作品だからこそ余計にハラハラしっぱなしで見守るしかない。

 冒頭、第一話に戻る。まだ髪が長く詐欺師ではなく一般人だったころ。仕事を終え、帰宅する一般人は、たこ焼き屋を発見し、購入。以前はここで現金がなくて、運び屋の小銭を拾ったことでどんどんアクダマに寄っていってしまったのだ。

 だが、今回は現金でタコ焼きを購入。アクダマの誰とも出会わずに、一般人の日常は続いていく。

 一方、前回医者に心臓に針をさされた処刑科後輩君は無事一命をとりとめた。目を覚ました彼は、シンカンセンにのった人たちはそのままカントウに消え、暴徒化した市民はアクダマとして登録され処刑されたこと知る。

 確かに暴動は起こった。だが、一般人だったはずの人たちが一夜にしてかなりの人数が殺されたことは衝撃的た。

 アクダマとして処刑したことで街は平和を取り戻し、崩壊寸前だったカンサイは救われた。最善の策だったのかもしれない。だが……。後輩はこの出来事に、「アクダマとは一体なんなのか?」。迷いが生じた。

 家の中でベッドにダイブしてその気持ちよさを満喫する一般人。晩御飯のしたくでもしようかな、と思ったときリュックの中からドローンが飛び出してくる。それを追いかけると、またしてもあのタコ焼き屋の前に。一体これは何なのか。

 運び屋も同じように過去を見ていてた。幼少期の運び屋は仕事をこなした後らしく、報酬として500イェンを受け取っていた。だが、家に帰宅するとそこでは女性が殺害されている。驚いた彼はその死体に駆け寄ろうとした際に手を撃たれてしまう。運び屋が義手だったのにはこういった過去があったのか……。そしてまた気付いた時には運び屋もたこ焼き屋の前に戻っていた。

 二人はお互い過去を見ていた。そして次の瞬間にはウサギちゃんとサメくんのあの教育番組に場面が映っていた。彼らは胡蝶の夢について質問をしてきた。夢の中が本当なのか、現実の中が本当なのかどっちかわからなくなってしまうこと。全てが不確かで夢なのか現実なのかわからない。だけど、これから起こることが全部本当なのだと語ってくる。好きな時間をいつでも何度でも繰り返せるそういって番組は終了し、ふたりはまたタコ焼き屋の前で対峙する。

 一般人は拾った500イェンを運び屋に差し出す。以前はここで受け取ってもらえなかった。だが、今回は運び屋がお礼を言って受け取ってくれた。ずっと返したかったお金を受け取ってくれて嬉しいと頬を染める一般人。 

 だが、ふたりは突然表情を変え対面している相手はもっと口が悪いことを指摘する。すると突然画面がバグり、気が付くと詐欺師たちはシンカンセン内部にいた。

 この一連のホログラムのようなものは、全てシンカンセンで別れたハッカーによるものだった。詐欺師と運び屋の共通項に500イェンがあったから、ふたりを助けることができたと彼は言う。

 どういうことかというと、シンカンセンが通る消毒ゾーンを抜けると肉体と精神を分離されてしまうらしい。またうさぎちゃんとサメくんの教育番組は洗脳番組であり、それを見ているうちにその分離は行われてしまうそうだ。一緒にシンカンセンに乗り込んだ人たちはもう既に分離されてしまっていた。

 ここに来た目的である兄妹たちは既に金庫の中から持ち出されたあと。どこにいったのかとハッカーに問いただすと、彼は外を見るといい、とシンカンセンの外に出るようにふたりを促す。外に広がっていたカントウ。その正体は見たこともない不思議な空間。建物の残骸のようなものが宙を浮遊している。

 これはどうなっているのか。一体なんなのか。ハッカーの説明によるとカントウは精神をデータ化して統合することを始めたらしい。しかし人の精神データは膨大かつ維持が困難なために受け皿を作り上げた。

 それがこの空間の真ん中に浮いている超量子コンピューターなのだそうだ。この中にカントウの奴らが入っているというのだ。
 
 ハッカーは取り込まれる前に自分にプロテクトをかけたため、中に取り込まれず自立し自分の姿も忘れていない。

 データ化された世界のまるでSFのような世界がカントウの正体だったことに衝撃を隠せない詐欺師。だがとにかく、彼女は兄妹たちを探さねばと我に返る。だが、ハッカーは簡単に兄妹はすぐ近くにいることを教えてくれる。

 彼女たちは超量子コンピューターのすぐ近くに縛られていた。兄妹たちは死ねない体。超量子コンピューターも物質である以上逃れられない経年劣化を避けるために、研究を重ねて彼らを作り上げたのだ。今は兄妹の中にカントウのデータを送っている最中なのだという。

 この話を聞いて詐欺師はすぐさま彼らを助けに行こうとするが、もちろん防御プログラムが仕掛けられており近づくこともできない。ここから助け出すことは不可能だとバッサリと言い切られてしまう。そdれも詐欺師には許すことができない。カントウから逃げるためにあらゆることに立ち向かってもがいてきた二人を見てきていた詐欺師は絶対にふたりを助けると無駄だろうと何だろうと、量子コンピューターに何度でも向かっていく。

 その行動を、ハッカーが助ける。ハッカーは詐欺師の行動に今まで遊んだことがないくらい面白いゲームを体験させてくれそうなお礼としてふたりを助ける手助けをしてくれた。この場から兄妹を助けるのは無理だが、ハッカーのように実体ではない存在ならそれは可能なのだ。ハッカーの意識の中の電脳世界のようなところに潜り込み、彼はどんどん兄妹に近づいていく。もちろんこの電脳世界の中でも攻撃はある。ハッカーはどんどん体部分を浸食されながらも進んでいく。

 あと少しというところで、ハッカーの体のほとんどが攻撃されるが、兄妹の友達だった子供たちの意識が協力してくれるという超展開も手伝い、外の世界でも詐欺師が兄妹に伸ばした手が、ふたりを救い出すことに成功した。

 必死に呼びかけた詐欺師。そのころにはハッカーも頭部の一部しか残されていなかった。最後にハッカーは詐欺師に冥途の土産としてある場所を示したものを送信する。それは幻の場所と言われるところだという。

 兄妹と詐欺師、そして運び屋をシンカンセンに乗るように指示し、シンカンセンを操作してカンサイに帰る手筈を整えるとハッカーはそのまま壊れてしまった。
 
 途中退場したのに最後にいいところを持っていったハッカー。これで残るアクダマは詐欺師と運び屋だけになってしまった。運び屋の仕事である兄妹をあわせるという仕事も終わってしまった今、ふたりをつなぐものは何もなくなってしまった。

 詐欺師はカンサイに戻ったらハッカーのくれた場所に兄妹と共に向かうことにしたようだが、運び屋はどうするのだろうか。
 
 再会した兄妹は再会を喜びあい、あれもこれもと話足りないらしい、かなりしゃべるようになった妹ちゃんと表情豊かになったお兄ちゃんが可愛らしい。だが、そんなほのぼのした空気もつかの間、戻ってきたシンカンセンにむかって渦流電子砲が発射され、粉みじんにされてしまった。処刑科の差し金らしいが、乗っていた詐欺師たちはいったいどうなってしまったのか!? ハッカーが渡した幻の場所とは? そして処刑科との戦いの決着などまだまだ気になることが多すぎる。

 しかし、次回で最終回。全ての謎は回収されるのか。詐欺師の運命は?

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