アニメ『GREAT PRETENDER』種明かしと大団円!続編に期待したい第23話

「GREAT PRETENDER」公式サイトより

 2クールにわたって軽快なコンゲームを見せてくれていたこの作品もとうとう最終回。お祭り的なラストターゲットには今まで出てきたさまざまなキャラクター総出演で、かなりド派手。そしてCパートまで内容ぎっしりで最高だった。さすがすぎる最終回に、続編への希望が高まる。今回は前回の種明かし編だ。

 まんまとローランたちに騙された朱雀連合会と上海龍虎幇の一味たち。非常食はあるものの、ここは無人島。脱出手段もないので、根気よく助けを待つしかない。石神は食糧調達のために釣りをしていたが、この理不尽な環境にいら立ちが止まらない。声を絞り出し、「HELP!」を叫ぶのが第1話のエダマメを思い起こさせる。

 一体、どのようにしてこのような状況が出来上がったのか? それはエダマメの心変わりからだった。ラストの作戦の前日。エダマメは母の夢を見た。母が生きているとき「オズの魔法使い」のガチャポンの景品を眺めてうれしそうにしていた母。その時はまだ父が母に接触していたことを知らなかったエダマメは、なんのことだかわからなかった。母が全く父を恨んでいなかったことを、エダマメはこの時に知ったのだ。

 そして、眼を覚まし、いつものように身支度をしていたところに、突如アビーが現れる。アビーはエダマメに「恨みや妬みから自由になれ」と彼自身に伝える。「自分を許してやれ」とエダマメに言われたことでアビーが救われたように、今この言葉がエダマメを救ってくれるのではないかと、アビーなりに考えたようだ。

 この言葉をきっかけに、エダマメはローランたちの計画に乗ることを決めたのだ。エダマメたちの元に現れたのは、今までのシリーズで金髪クソ野郎ことローランにまんまと騙されたお魚ちゃんたち。映画プロデューサーのエディと、エアレースのプロモーターだったサム、そして鑑定士のコールマンだ。

 被害者の会だった彼らが集まり、今回のゲームへの参加を打診されたようだ。だが、若い女がいないなら参加しないというサムとコールマン。それで前回現れたのはエディだけだったのか……。この3人がなぜか滅茶苦茶意気投合していたが、金持ちの世界はネットワークがかなり狭いのか、元々旧知の仲だったそう。

 彼らの助力も確約し、作戦はさらに進む。エダマメは「豆を変えた」と言って出していた珈琲にあらかじめ睡眠薬を混ぜていた。石神にもそれを飲ませて爆睡するように仕向ける。ローランも飛行機に乗った時点で相手に何か飲食物を出されても決して食べてはいけないと注意しながら、今のうちに飲んでおこうといいながら飲ませたシャンパンに睡眠薬を仕込んでいた。

 寝こけた劉の指輪から毒針を抜き取り、何もついていないただの針を仕込みなおすのもこの時に行っていたようだ。

 そのまま日本に到着すると、運転手なども眠らせ、中之島重工という以前エダマメが整備士の見習いに入った工場へと連れていく。

 アケミと劉、どちらもが移動している間に、彼らを騙すための朱雀連合会の事務所に似せた無人島でのニセ事務所作りも急ピッチで進められていた。見た目がそっくりになるように人員総出で部屋作りを行う。オズ監修で進められているが、かなり手が込んでいるために時間との戦いだ。まずはアケミたちが到着し、次いで劉たちが到着するが本当にギリギリの突貫工事だ。

 そして、内部で起こったことは前回見た通り。アケミたちが締め出されたあと、みなが楽しそうに天井を打ちまくっていた。エダマメがオズに切られたのも演技でありキチンと血糊が仕組まれていた。

 めちゃめちゃに楽しそうに長年の敵を討って大金をせしめた一行は、あっという間にアケミたちを置いて船で海に出て祝杯をあげた。

 今回の作戦で得た大金は彼らの中でも過去最高額らしいが、経費がかかりすぎてほぼトントンという結果らしかった。だが、ドロシーと共に決めた「最後」にふさわしい幕引きとなったようだ。

 エディが参加していたのはこの騒動を撮影し、アケミの息子に送ることが目的だったようだ。この息子もシリーズの最中のどこかに出番があったようだが、一体どこに出ていたのか……。これはまた最初から見直さないといけないようだ。

 大騒ぎのまま、彼らの最後の仕事は終わりそれぞれがそれぞれの場所に帰ることに。ローランはドロシーの形見である指輪を「もう大丈夫」といって海へと投げ捨てた。

 数週間後、オズは日本で妻の墓前に向かいエダマメの反抗期が終わったと報告した。これからは保護した子供の面倒を見るので忙しくなるが、落ち着いたらエダマメと一緒に酒を飲む約束になっているらしい。

 工藤とシウォンはソウルでいつものように酔いつぶれ、シンシアは朱雀のところで売られていた少年を引き取り面倒を見ている様子。

 アビーはグランドキャニオンを登り切り、その光景をエダマメに送っていた。エダマメは沖縄の珈琲ショップをめぐって飲み比べをしながらブラブラとしている様子。いつかカフェでもだそうという予定だそうだ。

 だが、そんなのんびりとしたときを過ごしていたエダマメに、またしてもローランから電話がかかってくる。

 アメリカの要人の警護についているっぽいローランが「そろそろ退屈しているころだろう?」と呼びかける。やっぱりエダマメは足を洗うことは出来ないのか? また新たなコンゲームの始まりを予感させて、物語は幕を閉じる。

 そして、余韻たっぷりのエンディングが開けたら、まさかのCパート。台湾付近の小島。そこに暮らす夫婦がつった魚の中から何かが出てきた。

 彼らはそれをシャンシャンという娘に見せる。彼女は「やっと記憶がはっきりしてきたの」とうれしそうに思い出を語るが、まだはっきりとはしていない様子。両親はそんなにすぐに思い出さず、このままでいい、と彼女を見守る。

 夫婦から指輪を受け取った彼女は、それをつけて笑う。そう、彼女はローランの恋人ドロシーだったのだ。

 生きていてほしいと思った彼女が生きてた! 記憶をなくしてしまっているようだが、指輪が彼女の手にもどったことや、ローランがまだコンフィデンスマンをやめていないことなど、この先の展開を否が応にも期待してしまう。

 いつかまた、彼らの痛快なコンゲームを再度見れるときが来てほしい。毎回ワクワクさせられ、引き込まれてみてしまう最高のアニメだった。ドラマとはいい意味で違うアニメだからできる仕組みも多く本当に素晴らしかった。次回がないのが残念でたまらない。続編を強く望みたい。

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