TVアニメ『魔女の旅々』まるで最終回のようだった第11話

TVアニメ『魔女の旅々』公式サイトより

 前回の20年前の話とどこか繋がりのある今回のエピソード。次回が最終回というこで、オープニングもエンディングもなく詰め込んだ感があるけれど、内容としてはそこまで込み入っているわけでもない。
 
 ニケの冒険譚に描かれていた憧れの街、クノーツを訪れたイレイナ。新聞を読むと、物語に登場した骨董堂が復活したという記事が。街中の人たちもその話で持ち切りになっており、個人的にちょっとワクワクしていたが、自分も魔法使いになった身。魔法使いの命が狙われているのだから、自分もそれなりに自衛しなくてはならない。いつもの帽子やマントを取り、普通にきれいな女の人っぽい見た目になったので大丈夫だと、さっさと観光へと繰り出した。

 一方、協会の仕事で同じくクノーツの街にやってきていたサヤ。依頼された箱を届けてお金をもらってさっさと仕事を片付けてしまおうと協会の場所を探していると、突然声をかけられる。この声をかけてきた女こそ、骨董堂のボスである。だがサヤはまだこの街に着いたばかりで何も知らない。サヤの注意をボスがひき、その隙にサヤのもっている箱を奪い取ろうとするも、それはうまくいかず。サヤがその場を立ち去ろうとした際に、ボスは彼女に向かって何か魔法魔法のアイテムのようなものを吹き当てた。

 ボスと別れた後、サヤは教会の場所を見つけようとウロウロ。すると突然誰かに体を引っ張られ路地裏に連れ込まれてしまう。身の危険を感じたサヤだったが、引っ張ったのはなんと妹のミナだった。同じく魔女のミナ。彼女も協会からの仕事でこの街に潜入調査にやってきていたのだ。

 姉が何故同じ街にいるのかと、ミナも驚いているがとにかくこの街はいま魔法使いにとって危険な状態にある。ふらふらせずに自分の泊っている宿に行こうというが、サヤはさっさと依頼を片付けてしまいたいと話す。

 一方そのころのイレイナは、ニケの冒険譚で出てきた喫茶店を発見してテンションが上がっていた。そおお上りさんっぽい様子を骨董堂のボスに見られ、あいつでいいやとサヤと同じようなアイテムを後ろから当てられてしまう

 すると突然意識が遠のき、眼が覚めた時にはサヤの体と入れ替わってしまう。入れ替わったということには気づかないイレイナはなぜか自分の手元にある箱を興味本位で開いてしまう。すると、その箱の中からはピンク色のケムリが現れあっという間に街全体を包み込んでしまう。

 何が起こったかわからないが、このケムリを吸ってミナは激しくせき込んでしまう。イレイナもまだ何が起こったのかわからないし、自分の目の前にいる女性が自分を姉さんと呼んでくるのみ意味が解らない。さらにその女性は突然自分に向かって「好き好き、可愛い。姉さん大好き」と迫ってくる。あまりにもどういうことかわからず、イレイナはその女性を腹パンして黙らせてしまう。

 路地裏から表に出てみると、街の様子も一変。先ほどの女性が自分に迫ってきていたように、街の人たちも一方が誰かを追い回す状態がそこかしこに見られた。確実に自分が変な箱を開けたことが問題なのだろうことは自覚しているが、まだ何が起こっているのかよくわかっていないイレイナは、その時自分の姿を遠目に発見する。

 客観的にみる自分は、お店の前で窓に映る自分の姿にうっとりしていた。近寄り、自分の姿も窓に映ると自分がサヤの姿であることに気付く。そう、二人は入れ替わってしまっていたのだ。

 サヤも自分が、そして街がどうしてこんな状態になっているのかわからずパニックではあるものの愛しのイレイナになれたことは嬉しかった様子。イレイナは街がこうなってる理由は自分にはわかっているがそれは話さない。サヤに自分が持っていた箱はどうしたのかと聞かれ、思わず黙ってしまったことでサヤにもこの状況がイレイナのせいであることがバレてしまう。あんなの開けたらロクなことにならないに決まってるだろうと言われてはぐうの音も出ない。

 さらに、自分に入れ替わったのなら妹がいなかったか、と問われるがそれについても腹パンして置いてきたとは中々いうに言いだせない。とにかく、サヤと妹が似ているということだけは伝えておいた。

 とにかく、今自分たちが最優先にしなければいけないのはこの街を島に課することだ。だがそのためにどうすればいいのかと悩み始めた瞬間、骨董堂のヤツらが説明台詞をまき散らしながら登場した。それによると、この魔法で街が混乱している間に、街中の店を襲って盗めるだけ盗んでずらかるという計画だったらしい。

 お互いに入れ替わったところでどちらも魔女。イレイナとサヤは魔法でこの一味をあっという間に捕まえ、ボスの居所を吐かせてそちらに向かうことに。

 そしてあっという間にボスも捕まえてしまう。ニケの冒険譚で見た骨董堂のボスを自分もまた捕まえることが出来たと喜ぶイレイナ。それにしても計画が雑すぎである。

 イレイナはボスに体を元に戻してほしいというが、一日くらい元に戻るまでかかってしまうといわれてしまう。ボスは負けた悔しさもあってか、他にも仲間が大勢いて、残党が街を襲っているはずだと負け惜しみのように言いだす。ここにサヤとイレイナが二人でいるとそいつらは逃げ出してしまうかもしれない、と一瞬慌ててが、フランとシーラがその残党を捕まえたと言ってさっそうと現れた。

 20年前見習いだった二人がまたしても骨董堂と相まみえる。さすがに骨董堂のライフは0である。

 街のごたごたは、もう一度あの箱の蓋を開けると元通りになるというなんとも単純な仕掛け。イレイナとサヤの入れ替わりもいつの間にかとけていた。ミナが何故気を失っていたかについては触れない方向のままらしい。

 あの箱のケムリを吸うとそこそこ好きな人を前にするとまともじゃいられなくなり、大好きな人の前だとどうしようもなくなってしまうらしい。イレイナはミナの変貌ぶりを見ていたのでそれにも納得だが、ミナはそのことを姉にはばらしてほしくないらしく、恨めしそうにイレイナを見ている。

 改めて、イレイナとあいさつをするミナ。姉からしょっちゅう話を聞かされていたらしく、まるで恋敵のような扱いを受けほとほと困り果ててしまう。

 ミナもシーラに修行をつけてもらっていたらしく、そのせいでミナはサヤを魔女の国に置いていくという事態になったらしい。サヤは依存しやすい体質のため、ミナがいると修行に身が入らなくなってしまうという理由だったがそのせいでイレイナラブという状態になってしまった為、今でもシーラはミナに恨まれているんだとか。この姉妹やはり似ている。

 サヤ、ミナ、シーラは協会の仕事があるためにこのまますぐに戻ることに。サヤはせっかく再会できたイレイナの嫁になるから仕事を辞めるとまで言ったが、イレイナにすげなく断られて泣く泣く二人に連れられて行くことに。

 フランとイレイナも最後に少しだけ話をしてそれぞれの旅路に向けて別れることに。フランは今回の件で、自分の師匠が誰だったのか、イレイナはもう気付いたかどうかと聞いてきた。だが、イレイナはわざと気付かないふりをする。しっかりと気付いてしまうと、自由が終わってしまい自分の自由な旅もそこで終わってしまう気がするのだという。

 フランは勿論、そんなことにならないであろうことは知っている。変なこだわりに縛られているイレイナを見つめ、イレイナは自分が思っているよりももっと大雑把であると告げ、いつか落ち着いたら一度実家に戻るようにと進め帰っていった。

 ニケの冒険譚は全5巻。イレイナは自分の旅が5巻で終わらないようにしたいと願いながら、また旅を続けるのだった。
 
 まるで最終回のような通常回。本当の最終回は次回。サヤたちの出番は今回で終わりで次回はニケとの対面になるのだろうか。

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