TVアニメ『体操ザムライ』レオは最後まで城太郎の体操を見ないのか?第10話

TVアニメ「体操ザムライ」公式サイトより

 ついに全日本体操競技選手権の日がやってきた。朝から妻でる知世に挨拶をし、準備を整え家を出る城太郎。玲も、父の体操の成功を祈って送り出す。家から姿を消したレオやってくるかどうかを祈りながら、荒垣一家は家を出て会場に向かう。

 今回の試合は社会人からジュニアまで様々な選手が集まりその中から日本一を決めるというもの。2日間の演技で結果が出るようだ。今回の注目はやはり夏の世界選手権で銀メダルを獲得した南野鉄男。 若きエースとしてファンも多く今回かなり鉄男目当てで着ている観客も多そうだ。

 そんな会場の雰囲気にも飲まれることなく、城太郎はマイペースに準備を行う。天草からも、必要以上に気張った理せず積み上げてきたものを信じていけと背中を押される。

 玲はマリとブリトニー、そしてクラスメイトのカズを連れて応援席を見守っていた。初めてくる体操の試合会場に興奮するカズ。ブリトニーには彼が玲に恋していることを見抜いていてその様子を楽しんでいるようだ。

 玲は自分の隣の空席に目をやり、未だやってこないレオに思いをはせる。城太郎も彼に見せるために自分の演技をやり切るといった。その父の姿を見てもらいたいのだ。

 城太郎に先んじて、まずは鉄男の出番がやってきた。まずは床から。完璧な滑り出しを見せるが、最後の最後にお尻をついてしまう失敗をしてしまう。鉄男らしくないミスに観客も鉄男自身にも衝撃が走る。

 そして続いてはあんま。鋭い演技を見せるが、体制を崩してしまうというミスが起こりやや厳しい点数をたたき出してしまう。
 
 続いて演技を行う城太郎はミスもほぼ出さずに高得点をたたき出し、現時点でトップに踊り出る。この時点で鉄男は4位。予想外のランキングに会場も沸き立っていく。城太郎と鉄男意外にも今回参加している選手たちは皆、世界選手権を経ているためかレベルがグッと上がっており見ごたえのある試合が展開されていく。

 その中でも1位を出している城太郎は、実況アナウンサーからも驚くべき丁寧さ、と絶賛される。彼は足の先端まで意識がはっきり通っている演技を見せているとのこと。城太郎のようなベテランがここまで進化している姿が見れるということに、かなり感動をしているのがアナウンサーの言葉の節々からも感じられる。
 
 城太郎と同じクラブに所属する滝沢も、今回はいつものチャラさとは想像もつかない真剣さを見せる。それというのも、今回の滝沢は思い人であるあゆにいいところを見せて告白するという目的があったのだ。今回彼は愛のために試合に挑むと宣言して演技に向かった。謎のガングロギャルであるあゆ。滝沢との出会いも不可解なもので、初対面にして「地獄に落ちろ」と言われたときにときめいてしまったことがきっかけだった。

 愛のため、と言っていたが滝沢がたたき出した得点は、彼が13年クラブで練習を積んできた結果である。その勇姿をみせたことでその愛はあゆにはしっかり届いたようだ。彼は城太郎に続いて2位まで上り詰めた。

 さらに城太郎は跳馬での芝居で、かなりの完成度の技を見せた。ローザンヌの悲劇から6年。この期間の間長く苦しい日々が続き引退会見まで開いていたのだが、そこを乗り越ええて彼はまた日本のサムライとして戻ってきたのだ。 

 着地で少し失敗しそうになったが片足を寄せて安定させることでまたしても高い点数をたたき出すことが出来たのだ。

 その日の競技は無事終了。結果は城太郎1位、鉄男は6位という順位。鉄男のコーチである中ノ森は彼の不調に気付いていたがあえて何もいわなかった。いつもなら鉄男は不調があっても持ち直すことが出来るのだが、今回は城太郎の演技に気を取られて自分の体操を見失った結果だったのだ。中ノ森は鉄男に、君の目標はよそ見をしてたどり着ける場所なのか? と問いただすと、彼は身に着けていたアームカバーを外し、明日は全力でいくことを中ノ森に誓った。そのカバーには「たいそうでいちばんになる てつお」と幼いころの鉄男が誓いを描いたものだった。そのころから彼はずっと体操一筋で生きてきたのだ。

 今までのエピソードの中で彼がどうして城太郎を目の敵のようにしているのかが描かれず描写が少ないように感じるが、残り少ないだろう話数で彼のバックボーンはもっと描かれることがあるのだろうか。メインキャラの割にここまで掘り下げが少ないのは気になるところだ。

 初日の大会に姿を現さなかったレオ。彼のことをずっと気にしながら試合を応援していた玲に、レオのエージェントが近づいてきた。彼のことにいついて話があるからついてこいと突然言われ、高級ホテルへと連れていかれる。彼女はレオがロイヤルの至宝と呼ばれていたこと、彼がいかにしてここ日本にやってくることになったかを簡単にだが教えてくれた。誰もが一目置く若き天才だったからこそ、その才能故に彼は逃げ出してしまったのだ。皆の期待が重荷になり心がむしばまれてしまったのだ。

 彼を今このまま連れて帰っても、舞台に立てるようになるとは限らない。むしろこのまま連れ帰ってしまっては彼は踊ることを辞めてしまうかもしれないと危惧しているのだ。

 それをどうにかしてほしくて、彼女は玲を呼んだのだ。 だが、部屋に入った玲を出迎えたレオは、いつものように不思議な忍者語を使わず、何かを悟ったような諦めたような、そんな心ここにあらずな言動で玲に接してきた。

 穏やかな表情を浮かべて、イギリスに帰ってバレエ団に復帰すると語るレオ。そうできるようになったのは君たちのおかげだと感謝を述べるレオ。それはいつものレオではなくて、その近いのに遠いレオの様子に玲はどうしたらいいのか、どんな言葉をかけていいのかわからなくなってしまう。

 だが、それでも彼にお父さんの体操を見てもらいたい。レオが来てくれるのを待ってる、と伝えるがレオは「自分のやるべきことを放り出してまでみるべきなの?」 といわれたら何も言えなくなってしまう。

 レオは玲のことをいつものように「レイチェル」とは呼ばずに「玲」と呼んだ。その他人行儀な呼びかけ方に、胸をえぐられるような悲しさを感じた。

 レオは、最後まで城太郎の体操を見ずに帰ってしまうのか。ラスト1日を残した試合、城太郎は負傷した足の様子が芳しくない様子。鉄男は全力を出せるのか、などかなりクライマックスな展開。次回どうなるのか絶対に見逃せない。

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